IT Stock Frontline
IT企業のIPO好調、ネット関連企業が人気
2004/09/13 16:04
週刊BCN 2004年09月13日vol.1055掲載
公募価格の2倍を上回る初値も
IPO(株式新規公開)は相変わらずの人気が続いており、IT企業も好調だ。大証ヘラクレスに8月23日に上場したイーネット・ジャパンは公募価格43万円に対して初値は100万円という人気。同社の前身はノジマのデジタルビジネス推進室。ウェブサイト「い-でじ!!」を通じてDVDソフトやパソコン関連商品などを販売。利用者の9割は年10回以上の購入実績を持ち、顧客定着率が高い。「楽天市場」と「ヤフーショッピング」に出店、この2つのモールで売上高全体の9割を占める。主力のDVDソフトは3万タイトルと豊富な品揃えが奏功、eコマース市場における同社のシェアは12%とアマゾンに次ぐ2番手グループ。
9月1日にはサミーネットワークス、メディアエクスチェンジが東証マザーズに上場、ともに公募価格の2倍を上回る初値を付けた。
サミーネットワークスはサミーグループのコンテンツネットワーク分野の中核企業で、携帯電話向けなどインターネット対応端末向けコンテンツの企画・制作・配信事業を展開。「サミースリーセブンタウン」などアミューズメントや着信メロディを中心に有料コンテンツ数は28。
メディアエクスチェンジは、コンテンツプロバイダにサーバーなど提供するデータセンター事業が売上高の8割を占める。高速かつ安定接続を目指しており、トラフィックは大手に匹敵。最大の顧客は楽天で売上高の34%を占める。
今後登場するIT企業は、9月16日に東証マザーズに上場するソネット・エムスリー。ソニーコミュニケーションネットワークが発行済み株式の86%を保有(上場前)。会員制医療専門サイト「m3.com」を運営。ヤフーやグーグルではヒットしない専門性の高いコンテンツを提供している。(有賀勝久)
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