IT Stock Frontline
ライブドア大商い 全市場含め11位に
2004/07/12 16:04
週刊BCN 2004年07月12日vol.1047掲載
新興市場など小型株活況
ジャスダック、東証マザーズなど新興株市場が大賑わいとなっている。ジャスダック市場は7月1日に今年最大の売買高を記録。東証マザーズは2日まで3日間連続で売買代金1000億円を超えた。これは市場開設以来初めて。また、企業規模のやや大きい東証2部の株価指数は13年ぶりの高値水準に上昇している。背景にあるのは景気回復期待。7月1日に発表された日銀短観では大企業の景況感回復が話題になったが、中小企業製造業の業況判断指数(DI)が前回のマイナス3から、プラス2へと約12年ぶりにプラスに転じたことが注目される。景気回復の動きが中小企業にも波及してきたことを裏付けている。
東証マザーズの1番人気はライブドア。2日の売買代金は116億円と東証1部を含めた全市場で11位の大商いに。近鉄バファローズ球団買収騒動で知名度を上げたが、株式市場では活発なM&A(合併・買収)で昨年から話題。6月末には株式1株を10株に分割した。株価水準が10分の1に低下したことから買いが殺到、ストップ高(値幅制限一杯の上昇)が続き7月2日には1020円まで上昇。それでも売買単位は1株だから1000円台の投資で株主になれる。今年1月には1対100の株式分割を行っており、大幅株式分割で、①株主増加をポータルサイト運営という本業に生かす、②人気化による株価上昇で時価総額を増大させる──という戦略を取っている。
ライブドアに限らず、大幅株式分割実施銘柄が新興市場を中心とした小型株人気を牽引。6月末にはライブドアのほか、デザインエクスチェンジ(デジタル画像のパッケージソフト)、インボイス(通信料金の一括請求サービス)、アライドテレシス(ルータなどの販売)など5社が1対10以上の株式分割を実施したが、1週間で平均2倍強の株価上昇という人気となった。(有賀勝久)
- 1