変革セキュリティビジネス
<変革セキュリティビジネス>15.NECネクサソリューションズ
2004/04/12 20:43
週刊BCN 2004年04月12日vol.1035掲載
ビジネスセンターを設立
太田元治・セキュリティビジネスセンター長は、「セキュリティビジネスの範囲が広がり、競合他社も力を入れ始めた時期で、知識とノウハウの共有を図るための、社内全体のセキュリティビジネスを一本化した組織が必要だった」と、当時を振り返る。もともと、データセンターを利用したアウトソーシングビジネスには強みを持っており、セキュリティに関しても早くからアウトソーシングをサービスラインアップに追加。ファイアウォールなどのセキュリティ機器の運用監視サービスなど、最近のセキュリティビジネスの“トレンド”と言えるアウトソーシングサービスでは競合他社に対して先行している。アウトソーシングサービスメニューの中で、約3分の1はセキュリティ関連が占めているほどだ。それに加えて、太田センター長は、「ユーザーニーズに合った自社企画・開発製品がユーザーに受け入れられている」と話す。セキュリティ分野では、新たな脅威の発生や、セキュリティ対策不足からの事件・事故などが起こる度に、新たなニーズが生まれ、提供する側にとってはいかに迅速にニーズに合致した製品・サービスが提供できるが焦点となる。同社では、セキュリティベンダー各社の製品を調達しシステムを構築することが中心だが、ニーズにマッチした製品が見つからなければセキュリティビジネスセンターが中心となって、要望を分析後、製品を企画しNECグループや他部署と連携して製品・サービスを開発、ユーザーに提供している。
その例の1つに、昨年9月に発売したセキュリティパッチを自動配信するアプライアンスサーバーがある。昨年8月、「MSブラスター」が大規模感染した直後、NECと協力してわずか1か月で開発、商品化し、2万ライセンスを売り上げたヒット商品だ。価格も10万円以下に抑えたことで値頃感を打ち出し、「ユーザー企業の規模を問わず引き合いが予想以上だった」(佐藤隆哉・セキュリティビジネスセンターマネージャー)という。(木村剛士)
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