視点
上海で違法コピー撲滅運動
2004/01/19 20:45
週刊BCN 2004年01月19日vol.1023掲載
実際、上海市の版権局が現地組織の違法コピーについて立入調査をしたとの報道もある。また、BSAのメンバー企業も、上海の組織内違法コピーに対し、民事訴訟を提起したとの話も聞いている。私も昨年末、インドのデリーで開催されたBSA主催のITサミットに参加し、中国における著作権問題についてBSA首脳とも話し合ってきたところだ。こうした環境の中、ACCSは上海での活動を、まず日系企業の違法コピー対策から始める。今後、BSAや中国当局が中国の現地企業に対して、ときに法的措置を執ることもあるだろう。そのとき、日系企業が摘発されたらどうだろうか。私は、他国で実力行使をする前に、まず自国が襟を正すべきと考える。昨年、中国ではさまざまな反日デモが行われたが、きっかけは当局の動きにあったとの見方もある。そうした政治環境、社会環境のなかで、リスクを排除する意味でも、日本企業が法を遵守するのは当然のことである。
上海の日系企業は2700社と言われている。これらの企業に対して、大塚商会の現地法人およびクオリティ社とも協力しながら違法コピー撲滅作戦を展開していく。日本にある本社においても、中国でのリスクを認識いただき、現地法人の対策を積極的に進めて欲しい。なお、ACCSは大塚商会とともに、国内で中国をテーマとしたセミナーを開催する。1月28日に「中国におけるライセンス/ソフトウェア管理セミナー」を、2月と3月には東京、大阪、名古屋で「中国の日本企業が危ない!-ソフトウェアライセンス危機管理-」を開く。詳しくは、大塚商会またはACCSホームページで確認いただきたい。
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