「スピードと得意ワザ」

秦 聖五社長

　中堅企業向けｅビジネス製品を中心とした当社の「得意ワザ」が奏功して、昨年は好調だった。システムインテグレーション１件当たりのプロジェクトが小規模化したため、ＡＳＰ型アウトソーシングや請求書発行から物流までの業務全体を一括して請け負うＢＳＰ（ビジネス・サービス・プロバイダ）など、当社で「ストックビジネス」と呼ぶ分野が大幅に伸びた。今年もこの分野で新規顧客の獲得を狙う。

　最近では、市町村合併の動きに伴う電子自治体の案件や連結会計に関するシステム構築で引き合いが多い。これらの元気な分野も伸ばしていく。

　昨年後半からは、新統合ソリューション「ＷｅｂＳＥＲＶＥ（ウェブサーブ）」を開発し、幅広いラインアップが揃いつつある。今後は、年商10億円以上の企業を対象に販売を開始する。訪販系ベンダーなど新規チャネルも開拓して、全国展開を図りたい。

　これまでは、親会社である富士通の”下請け会社“という体質があったが、今後はこの甘えの構図から抜け出し、外販を増やし独自色を強めていく。

　そのためには、約２０００人のＳＥ（システムエンジニア）の技術力を高め、さらなる新商品の開発やシステム構築のスピードと精度を上げる。成長する中小企業の需要開拓を目指す当社にとっては、これらが重要なテーマになる。