「活」

大岡正明社長

　２００３年度（04年３月期）は、最終利益で前年度比３倍強の増加を計画したが、厳しい状況だ。だが、今年は、統合・再編が進む銀行や証券の金融機関の動きが良い方向に利いてくると予測している。

　国内景気も回復基調で、その効果が出る今年後半には、システムインテグレータにとってチャンスとなる。そのため当社では、企業向けソフトウェアの企画・開発・評価・改善など一連の社内作業を体系化した基幹業務プロセスを構築し、顧客ニーズの「早く、安く、良質」に応える体制の定着を急ぐ。

　また、経済産業省が策定した「ＩＴスキル標準」に基づき、昨年から当社内の技術者認定制度を開始した。05年４月までには事務系を含め全社員が認定者になることを目指し、会社全体の技術力やサービスの質を高める。

　事業展開では、主力の金融機関向けだけでなく、堅調に伸びる携帯電話など情報家電向け「組み込みソフト」開発の上積みを図る。さらに、既存のアパレル業界向けソリューションと会計ソフトを拡充して中堅企業にも幅を広げたい。

　今年はシステムインテグレータの「選別の年」と見ている。システム開発の上流から下流まで扱える「マルチベンダー」が生き残る。勝ち残るために、「活を入れて」プライムコントラクター（主契約者）として総合力を提供できる企業に飛躍していく。