立ち上がるグローバルサプライチェーン ロゼッタネットの衝撃
<立ち上がるグローバルサプライチェーン ロゼッタネットの衝撃>14.富士通の取り組み
2003/12/01 16:18
週刊BCN 2003年12月01日vol.1017掲載
まず標準化活動の推進であるが、当社は2000年4月にロゼッタネットジャパンが発足した時から参画しており、またアメリカの標準化開発チームにも人を派遣している。一方、社内にワーキンググループを発足し、ソフトウェアサービス部門、ネットワークサービス部門、ソフトウェア事業部門、購買部門、電子デバイス部門、社内システム部門といった各部門が一丸となり、全社を挙げた取り組みとなっている。これはロゼッタネットが今後のBtoBコラボレーションの発展において重要なカギを握っていると認識しているからに他ならない。
次に顧客へのソリューションであるが、パッケージ、ASP(アプリケーションサービスプロバイダ=アプリケーションの期間貸し)サービス、さらにコンサルティングサービスなどを提供している。最後に、富士通自身の経営効率化である。主に調達、販売業務で活用している。グローバルSCM(サプライチェーンマネジメント)の実現という観点でロゼッタネットを活用していくというのが基本的な考え方だ。
これには2つの面がある。1つは海外の取引先とのデータ連携である。グローバルな標準であることはロゼッタネットの特徴であり、海外のサプライヤからロゼッタネットでのデータ連携の申し入れを受けることが多い。もう1つはSCMの高度化である。取引先とより密に連携する、あるいは今までデータ連携をしていない業務への適用である。調達分野で言えばVMI(Vendor Managed Inventory)モデルを前提とした取引、販売分野で言えばカタログ情報の交換などである。次回は調達分野での当社の取り組みを紹介する。(富士通 ビジネス連携システム部長 ロゼッタネットジャパン運営委員長 青木 健)
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