立ち上がるグローバルサプライチェーン ロゼッタネットの衝撃
<立ち上がるグローバルサプライチェーン ロゼッタネットの衝撃>11.最新フレームワーク、ebXMLとウェブサービス
2003/11/10 16:18
週刊BCN 2003年11月10日vol.1014掲載
ebXML(Electronic Business using XML)は、1999年の秋から、国連の「UN/CEFACT(国連・貿易簡易化と電子ビジネスセンター)」と民間コンソーシアム「OASIS(Organization for the Advancement of Structured Information Standards)」が共同スポンサーとなり、多くのIT企業が参加して開発した、あらゆる種類とサイズの企業が、インターネット上の電子商取引を容易に実行することができるように開発されたXMLベースのオープンなメッセージングフレームワーク仕様である。
ebXMLは、その仕様の記述言語としてXMLを全面的に採用しており、01年5月に開発の第1フェーズ、今年8月に第2フェーズが完了している。一方、ウェブサービスは、IT業界が一体となって開発しているインターネットを利用した最新の分散アプリケーション用技術フレームワークであり、インターネットのウェブサイト上に分散して存在するオンラインサービス(ウェブサービス)を呼び出すことで、企業アプリケーション同士を連結させる。
しかもその接続は、システムインテグレーションなしに、パソコンのPlug and Play機能のように自動接続することを目指している。ウェブサービスを構成するXMLベースの各プロトコルの標準は、W3CとOASISで標準化が進められ、「Web Services Interoperability Organization(WS-I)」と呼ばれる業界グループが、各ITベンダーが提供するツール間の相互運用性を保証するために、ウェブサービスプロファイル仕様を発行している。
現在、ベーシックプロファイルと呼ばれる基本セットが発表され、今後セキュリティなどの上位のプロファイルの発行が期待されている。マイクロソフトの「.NET」、IBMの「オンデマンド・コンピューティング」に代表されるように、多くのITベンダーが、ウェブサービスベースのシステムアーキテクチャを発表している。次回は、なぜロゼッタネットが、こうしたオープンフレームワークを採用するに至った経緯を紹介する。(大塚商会マーケティング本部Nビジネス推進室長 ロゼッタネットジャパン運営委員 岡部 恵造)
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