大航海時代
<大航海時代>第22篇●新しき勇者たちへ 第77話 エンジンを動かす人
2003/04/07 16:18
週刊BCN 2003年04月07日vol.985掲載
水野博之 コナミ 取締役
要は「自分で工夫し、新しいものを見つける」、または「新しいものをつくる」ことのできる人がエンジニアと呼ばれる資格があることになるわけである。後で出てくるであろうマルローニもエジソンも、どうも学歴といっては何もない人たちだが、人類に新しい火を点じたという点で、エンジニアの代表にあげられているのだ。いま一度言うが、「エンジニア」とは「エンジンを動かす人」だ。「エンジンを動かすため」には、まずそれに火を点じないといけないだろう。かく考えれば、何でもよい。「新しい工夫」を通じて「人間の活動」のなかに「新しい火を点じた人」こそ、エンジニアの名にふさわしいのだ。大学を卒業して、少しばかり数学ができる、というのはエンジニアではない。人の糟粕をなめるようなことをいくらやったってエンジニアとは言わないのである。何か、ささやかでも新しい工夫で新しい一歩を築いた人をエンジニアというのである。学歴とはまったく関係ない。こう考えてくると、何とまあ日本にはエンジニアにあらざるエンジニアが多くいることよ。大企業でもこのような輩がウロウロしだすと危ない。いままではよかった。キャッチ・アップの過程では余計なことは考えないほうがよかったからだ。今は違う。全く違う。(宝塚にて)
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