視点
電脳日本語を工夫しよう
2002/06/24 16:41
週刊BCN 2002年06月24日vol.946掲載
そのほか、一部を続けると次のようだ。(左が日本、真ん中が台湾、右が中国)
アットマーク 圏a 小老鼠
eメール 電子郵件 伊媚児
ウイルス退治 殺毒 掃毒
ネットカフェ 網●(口へんに巴) 網珈
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読者は、3つの系列のどれがお好みだろうか。あるいは、どの造語を選好されるだろうか。視点小は断然、台湾系がいい。次が中国系で片仮名はむしずが走る。というのも、学生にはかねがね以下の点を強調してきたからだ。
実用文や伝達文は、「国語」による起承転結ではなく、「日本語」による序論(主問)、本論(論理展開)、結論(主問への答え)のような3段階構成で、対話するように書け。
実用文・伝達文の原理は、重点先行(トップダウン)型の文段(いわゆる段落でなく、パラグラフ)による構成であり、文段間の対話にある。
そして、時枝誠記流の「詞」(名詞)と「辞」(テニヲハ)の顰(ひそ)みでいえば、
①定義でき、中身のある「詞」を使え。死語は避けよ。
②「テニヲハ」は禁欲的に使え。
③片仮名の乱用を避けよ。
という3原則を課す。だから、コンピュータ業界に跋扈する片仮名表記は断然反対なのだ。
「酒鬼薔薇」ではないが、若い暴走族の間では、次のような日本語が流行っているという。神出麗羅(シンデレラ)、夜露死苦(よろしく)、愛裸舞優(あいらぶゆう)…。
そこで提案だが、台湾や中国よりもっと気の効いた造語(日本語)を作る試行を始めようではないか。
センスのある一部計算機科学者の間では、既に1970年代から、コンピュータを計算機、ハードウェアを硬件、ソフトウェアを軟件、プログラムを算譜などと称していたのだった。
当時はまだローマ字論者や英語公用論者がまだ跳梁していたから、懐かしい造語が廃れてしまったが、いまや21世紀だ。
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