身につけたい社会人マナー スタートダッシュ新入社員

<身につけたい社会人マナー スタートダッシュ新入社員>第9回 社外文書はフォーマットを守る

2002/06/17 16:04

週刊BCN 2002年06月17日vol.945掲載

 社会に出ると、ほとんどの部署でビジネス文書の作成が不可欠になる。今は、電子メールのやりとりで済んでしまうケースも多いが、正式文書としてはやはり紙文書が必要である。

 ビジネス文書は、大きく分けると社内向け、社外向けに分かれる。

 社内向け文書には、通知状、案内状、依頼文、業務報告書、稟議書、企画書、報告書などがある。

 社外向けには、契約書、見積書、注文書などをはじめ案内状、通知状などもある。

 重要なのは社外向け文書で、組織を代表した意思の表示だという点を自覚しておくことが大事である。

 文書の種類により、それぞれフォーマットが決まっているので、それを守ることが基本となる。フォーマットが決まっているのはやりやすい反面、ルール違反は「こんなことも知らないのか」とバカにされることにもなる。

 例えば、相手先の会社名をどこにどう配置し、自社名はどこに置くかといったルールを知っていることが必要だ。たまにしか社外文書をださない人にとっては、結構頭の痛い問題だ。

 ただ最近のワープロソフトは、そうしたフォーマットをテンプレートとして登録、簡単に利用できるので、必要な部分への入力だけで済むようになった。

 ビジネス文書の場合、大きな流れとしては、起語(頭語)と結語、時候の挨拶、安否の挨拶、感謝のことば、お詫びのことば、締めくくり――と続く。それぞれに慣用句があるので、それを組み合わせるのが普通である。

 電子メール族にとっては、こうした慣用句は無縁の世界になりつつあるともいえるが、やはりワープロソフトには簡単な文面であれば、テンプレートがついているので、それを利用すればいいだろう。

 社内、社外を問わず、ビジネス文書で心がけるべき点は、①正確な内容。日時、金額など絶対に間違えてはいけない、②簡潔にまとめる。箇条書きにするのがよい、③社外向けの「形式」は守る必要があるが、それ以外の美辞麗句、形容詞などは不要――などといった点である。

 また、いうまでもないことだが、ワープロで打つと、誤字、脱字を見逃すことが多いので、これは絶対に避けねばならない。
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