身につけたい社会人マナー スタートダッシュ新入社員

<身につけたい社会人マナー スタートダッシュ新入社員>第6回 伝言メモは必ず取ること

2002/05/13 16:04

週刊BCN 2002年05月13日vol.940掲載

 電話の応対は新入社員教育のなかで、かなりの比重を占める。「オー、石塚か」と呼び合ってきた人間にとって、最も欠けているマナーの1つだからである。電話は相手の顔が見えないので、つい日頃の癖が出がちなもの。「電話での応対が会社のイメージを決める」と、肝に銘じておきたい。

 今は社員教育が進んでいるので、最初に電話を取った人から不快な印象を受けることは減ってきたが、決してなくなったわけではない。虫の居所が悪かろうが、上司からしかられた直後であろうが、電話を取った以上は最低限のマナーは守らねばならない。

 最近は携帯電話が普及しているので、直接本人にかかってくることが増えてはいるが、多くの会社は女子社員が最初に電話を取り、取り次ぐ方式を取っているところが多いだろう。

 その場合の基本パターンを考えてみると次のような流れになる。

(1)ベルが鳴ったら3鈴までに受話器を取る。それ以上待たせたら、「お待たせしました」を入れる。

(2)相手が名乗り、誰を呼んで欲しいと伝えてくる。受話器を取るときは、必ずメモを用意し、ペンは右手、受話器は左手にもつ。相手の名前は復唱する。相手が名乗らなければ「恐れ入りますがどちら様でいらっしゃいますか」と尋ねる。名指し人も確認、同姓が2人以上いるときは「営業の石塚でございますか」などと確認する。取り次ぐときは保留ボタンを押し、必ず先方の名前を告げる。

(3)名指し人が不在の時は、「あいにく石塚は出かけておりまして、4時ごろには戻る予定です」などと応対する。原則として行き先までは言わない。相手が用件を伝えてきたら、必ずメモを取り、電話番号も聞いておく。復唱しながら「石塚が戻りましたらお電話を差し上げるよう申し伝えます」などと応対。相手が切ったことを確認してから受話器を置く。

 伝言メモは重要である。とにかくその場で記録すること、5W1Hで要点を整理しておくことが大事である。

 分かりやすく、見やすくが基本。件名、用件の箇条書きで良い。「です」「ます」などは要らないし、相手が強調していたこと、例えば「本日中にTEL下さいとのこと」などと目立つように付け加えておくことである。

 なお、電話をかけるときは、用件と話す順序は5W1Hの要領でメモしておくと、スムースに会話ができる。
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