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アイティフォー、ながの東急百貨店が基幹システム「RITS」を導入

2025/04/30 14:06

 アイティフォーは4月28日、ながの東急百貨店の基幹システム刷新プロジェクトで、同社の百貨店向け基幹システム「RITS(リッツ)」と決済システム「iRITSpay(アイリッツペイ)」が本稼働したことを発表した。老朽化したシステムの刷新による業務効率化、顧客サービス向上、将来的な事業拡大への柔軟な対応を目指す。

 近年、百貨店業界は、EC市場の拡大や消費者の購買行動の多様化など、外部環境の大きな変化に直面している。日本百貨店協会のデータにも示されるように、市場全体として成熟期を迎えるなかで、各百貨店は新たな価値提供と持続的な成長に向けた変革が求められている。

 こうした状況下で、ながの東急百貨店では、地域社会との共存共栄を図りながら、変化する時代に対応した百貨店としての事業継続を重要な経営課題と捉えていた。その一方で、既存システムの老朽化、法規制へのシステム対応の複雑化、システム改修のコスト高が喫緊の課題として認識されていた。

 複数のシステムを比較検討した結果、ながの東急百貨店は、アイティフォーのRITSがもつ、百貨店特有の業務プロセスへの適合性、柔軟なカスタマイズ性、将来的な拡張性を高く評価。2023年5月に導入を決定した。

 RITSは、これまでに全国13社の百貨店で採用されている信頼性の高い基幹システムで、企業のニーズに合わせて必要なモジュールを選択可能な点が特徴。今回は商品管理、販売管理(POS)、顧客管理の各モジュールが採用された。iRITSpayは、POSシステムとの連携実績が豊富で、コード決済やクレジットカード決済など多様な決済手段に1台で対応している。

 ながの東急百貨店では、老朽化した百貨店業務システムからRITSへの移行によって、運用コストの大幅な削減を見込んでいる。百貨店パッケージのシステム導入と、パッケージに合わせた業務プロセスの最適化により、従業員の負担軽減と業務効率の向上を期待している。また、従来は複数の決済端末が必要だったところ、iRITSpay1台で多様な決済手段に対応できるため、レジ業務の効率化と省スペース化が図れる。さらに、将来的なスマートフォンアプリ構築や新たなサービス展開など、事業拡大に向けた新規投資への迅速な対応が可能となり、コスト効率の高いシステム運用が実現する。

 ながの東急百貨店では、今年秋に近隣にオープン予定の大型商業施設との競合激化を見据え、24年から中期経営計画に基づいた大規模な店舗改装や新規テナントの誘致など、魅力的な店舗作りを積極的に推進している。
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外部リンク

アイティフォー=https://www.itfor.co.jp

ながの東急百貨店=https://www.nagano-tokyu.co.jp/

「RITS」=https://www.itfor.co.jp/retail/rits/

「iRITSpay 決済ターミナル」=https://www.itfor.co.jp/iritspay/terminal/

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