都築電気は4月24日、TOHOシネマズが運営する劇場で国内映画館初となる、IoT技術を活用した「ピックアップスタンドを用いたモバイル・セルフオーダーサービス」を導入し、トライアルを開始したと発表した。現在、「TOHOシネマズ立川立飛」と「TOHOシネマズ上野」で、同サービスを運用している。


　TOHOシネマズでは「GOOD MEMORIES」という基本理念を掲げ、来場する顧客が快適な環境で映像作品を鑑賞できるよう、日々サービスの提供に努めている。今回のモバイル・セルフオーダーサービスでは、「モバイルオーダー」「劇場端末でのセルフオーダー」「ピックアップスタンド（受け渡しのIoT化）」からなる、飲食物の注文／受取までの一連のサービスを実現し、映画館のDX推進に寄与している。

　注文・会計に加えて商品受け渡しのオペレーションにもIoT技術を活用することで、飲食物販売の一連の業務で省人化／効率化を図ることが可能だ。劇場スタッフは商品提供に専念できるため、提供時間短縮や混雑緩和などの顧客体験価値（CX）向上および、販売機会損失の低減が期待できる。

　モバイル・セルフオーダーサービスの概要は、まず劇場のセルフ端末またはスマホアプリから顧客が飲食物を購入、注文番号を発行する。スタッフが商品をカウンターに配置（提供レーンは自動割当）。カウンターのピックアップスタンド（IoTセンサー）が配置された商品を検知、ディスプレイで注文番号を顧客に通知する。顧客がディスプレイで注文番号を確認、商品を受け取る。商品が受け取られたことをピックアップスタンド（IoTセンサー）で検知し、商品受け渡しが完了する。

　同サービスのトライアルでは、顧客目線での利便性（商品受取スピードの向上）とスタッフのオペレーション効率化を検証する。