従業員エンゲージメントの向上を支援するソリューション「U-ZEROエンゲージメントスイート」を提供するスタートアップのU-ZEROが始動した。米Concur Technologies(コンカーテクノロジーズ)日本法人でトップを務めた三村真宗社長が創設し、かじ取りを担う。大手企業を販売ターゲットに据え、パートナーと連携して拡販する。3月4日に開いた記者会見で説明した。
三村真宗 社長
U-ZEROエンゲージメントスイートは従業員の働きやすさの把握や改善を支援する機能を提供する。具体的には、AIインタビュアーによる聞き取りを通して、各従業員が感じる、所属する組織や他組織との連携における課題などの意見を集約する。集めた情報の緊急度や従業員の提案などの可視化や分析も可能だ。このほか、従業員間のフィードバックやメンタルヘルスの課題を早期発見する仕組みなども備える。導入や活用を支援するコンサルティングサービスも提供する。
ビジネスの拡大に向けては、パートナーとの連携を重視する。富士通やデロイトトーマツコンサルティングとの協業でコンサルティングサービスを提供する。SAPジャパンとも協業する。同社の人事・人材管理システム「SAP Success Factors」とデータ連携が可能。また、マーケットプレイス「SAP AppStore」に登録したほか、SAPジャパンの営業やマーケティングと連携して拡販する。
三村社長は、「トータルソリューションとして提供することが強みだ。人事部門から引き合いがあっても、経営者につないでもらい、従業員エンゲージメントを企業全体の問題として扱ってもらいたい」とした。その上で「今後もパートナーは拡大する。導入の面ではSIerのようなパートナーが必要だ。コンサルティングパートナーも増やしたい。パートナー間で連携するケースも出てくるだろう」と述べた。
(大畑直悠)