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富士通と大阪大学、量子コンピューターの実用化早める新技術 「STARアーキテクチャ」を改善

2024/09/05 16:00

週刊BCN 2024年09月09日vol.2029掲載

 富士通と大阪大学は8月28日、従来の想定よりも小規模な6万量子ビットの量子コンピューターにおいて、現行機種の計算速度を超える「量子優位性」の達成が可能となる新たな技術を開発したと発表した。共同で開発している「STARアーキテクチャ」を改善。2030年ごろの実用化に道筋を開いた。
(大向琴音)

 量子コンピューターは、原理的には現行機種で計算困難な量子化学計算や複雑な計算が可能。しかし、量子ビットの状態がノイズによって変わり、計算を間違ってしまう量子エラーと呼ばれる弱点が存在するため、量子エラーの訂正が必要となる。量子エラー訂正を実施しながら計算を行う仕組みとして、多数の物理量子ビットを用いる冗長化によって一つの論理的な量子ビットを形成する技術があるが、実用的な計算をするためには、100万量子ビットといった大規模な量子コンピューターが必要になると試算されていた。このため、量子コンピューターが実用計算において現行機種を超えるには長い年月が必要と考えられていた。

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富士通=https://global.fujitsu/ja-jp/

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