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イントラマートの「intra-mart」、日立造船マリンエンジンが採用
2024/07/19 15:10
日立造船マリンエンジンは、日立造船の舶用原動機事業を分社化して2023年4月に発足。日立造船本体は造船事業の分離・撤退から約20年が経過し、現在はごみ焼却発電施設や水処理施設などを手掛ける機械・プラントメーカーとして存在感を高めている。今年10月には社名と事業内容のかい離などを背景に「カナデビア」に社名を変更する予定。
同社の主な顧客である国内外の造船所とは、長い時間をかけて強固な信頼関係を構築してきた。しかし、ここにきて市場の潮目が大きく変わりつつあるほか、アフターサービス事業で既存製品のメンテナンスのための部品を顧客に提供する場合も、新たな対応が必要になってきている。一方で、これまで同社の質の高いアフターサービス事業を網羅的に支えてきた業務システム「船舶部品販売管理システム(HIMAPS)」は、稼働開始から約30年が経過。アーキテクチャーが古くなり、近年では新規の機能拡充やインフラの刷新も困難になるなど、さまざまな面で老朽化が進み、変化に対応しきれなくなりつつあった。こうした課題を網羅的に解決するため、新たなシステム基盤として採用したのがintra-martだった。
intra-martは「SAP S/4HANA」との連携方式が標準装備されており、新たな開発が必要なかったことに加え、従来システムの開発保守ベンダーであるNTTデータエンジニアリングシステムズにintra-martの開発実績があったことも、日立造船マリンエンジンが評価するポイントとなった。intra-martの導入と新業務システムの開発は、セールスパートナーであるNTTデータエンジニアリングシステムズが担当。日立造船グループのプライベートクラウド環境にスクラッチで構築した。
intra-martで構築した新業務システムは23年10月に本稼働し、現在はアフターサービス部を中心に約45アカウントで運用している。定量的な成果としては、例えば在庫が少なくなった部品の管理・調達プロセスを新業務システム上で一気通貫で進めることができるようになり、1回あたりの手続きにかかる時間を平均20分程度削減できた。在庫等級やマスタ更新の作業は、intra-martのスムーズな外部連携機能により一括で処理できる範囲が大幅に拡大し、従来は1時間半程度かかっていた作業が30分程度にまで短縮できたとしている。
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