米Dell Technologies（デル・テクノロジーズ）の日本法人は3月12日、ノートPC「Latitude」など、法人向けPCとワークステーションの新製品23機種を発表した。AI活用の推進に焦点を当てていることが主な特徴。3月13日から提供を始めた「Copilot for Microsoft 365」向けの新サービスについても説明した。

　発表したのは、Latitudeの9製品のほか、デスクトップPC「OptiPlex」の8製品、ワークステーション「Precision」の6製品。AI特有のタスクをより効率的に処理するNPUを内蔵するCPU「インテル Core Ultraプロセッサー」の搭載を進めるなどして性能向上を図り、世界中で意識が高まるAIへの対応に注力する姿勢を示した。


　このうち「Latitude」では、全シリーズのキーボードにCopilotキーを配置し、「Windows 11」の標準機能として提供されているAIアシスタント「CoPilot in Windows」を迅速に使えるようにした。13型デタッチャブルモデルの「Latitude 7350 Detachable」は3年ぶりに筐体を刷新。フロントとリアのカメラやスピーカーを強化したほか、「Zoom」や「Teams」と連動し、映像や音声をコントロールできるコラボレーション・タッチパッドを採用した。

　Copilot for Microsoft 365関連では、戦略を策定したり、導入に関する知識を提供したりする「評価支援サービス」を含めて3種類を新たに提供する。既存の「Microsoft 365」を対象とする支援メニューはCopilot向けに拡大し、ソリューションとして利用できるようにした。

　執行役員でクライアント・ソリューションズ統括本部の三井唯史・ビジネス開発事業統括製品本部長は「生成AIソリューションはまだ出始めたばかり。これからどんどんアップデートされることが予想される中、（価値を）最大限、享受するには新しいCPUを搭載したAI PCが非常に重要な役割を担うだろう」とし、新製品の販売に自信を示した。
（齋藤秀平）