顧客体験などを改善するXM(エクスペリエンスマネジメント)製品を提供する米Qualtrics(クアルトリクス)の日本法人は3月5日、事業戦略説明会を開き、製品の活用支援サービスの体制拡充に向けパートナーとの協業を加速する考えを示した。導入後の活用支援を提供する「アドバイザリーパートナー」と、外部製品との連携を担う「プラットフォームパートナー」を通じて、ユーザーの製品利用を促進する。新規パートナーの獲得も狙う。
熊代 悟 カントリーマネージャー
特に、同社の製品を活用して顧客の変革を支援するアドバイザリーパートナーの役割が重要だと強調。熊代悟・カントリーマネージャーは「XMはすぐに効果が出るというものではない。当社内にも顧客を支援する体制はあるが、全てをカバーすることは難しく、パートナーとの協業を積極的に検討したい」と話した。
プラットフォームパートナーに対しても顧客への活用支援の提供を期待するといい、熊代カントリーマネージャーは「フルカスタマイズの必要がないSaaS製品のシェアが拡大する中で、SIやリセールだけではなく、コンサルの部分を担ってもらう必要があるだろう。すでに数社のパートナーと、この部分を強化しようという話し合いを進めている」と紹介した。
また、生成AIを搭載したXM基盤「XMOS2」の新機能リリースを予定していると明かし、多様なフィードバックの解析を可能にするとした。アンケートから得られる明示的なフィードバック以外のデータを収集し、分析できる情報の幅を広げる。具体的には、日本語の自然言語解析機能の強化や、音声データをテキスト化する機能のリリースに取り組む。提供する新機能の一部は追加料金で利用可能としており、既存顧客に対するアップセルを図る狙いだ。
(大畑直悠)