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笠間市と日立、日立システムズの3者、持続するまちづくりの実現に向け連携協定

2023/10/05 14:32

 茨城県笠間市(笠間市)と日立製作所(日立)、日立システムズは10月4日、笠間市の人口減少と少子化・高齢化を背景とするさまざまな地域課題の解決に向けた取り組みとして、相互に協力し推進するための連携協定を8月に結んだと発表した。この協定は、デジタルの力を最大限に活用した効果的なサービスの研究と実施を通じ、市民サービスの質向上などによる地域課題の解決を図り、持続するまちづくりの実現に資することが目的。今回、第一弾の事業として「動く市役所」を、10月から笠間市でサービスを開始する。


 全国的に進む人口減少、少子化・高齢化を背景として、笠間市でも日常生活や経済活動でさまざまな地域課題を抱えている。その中で、一つの方策としてデジタル技術を活用した課題解決に取り組む笠間市と、自治体向けシステム構築・運用などの幅広いデジタル活用の実績・ノウハウをもつ日立と日立システムズの3者が連携協定を結んだ。

 この協定で笠間市は、市の課題や取り組みを含む各種情報や活動の場などの提案と提供、日立と日立システムズは、各種活動を通じた知見やノウハウ、デジタル活用によるサービスの提案と提供を基本的な役割とする。具体的には、(1)オンライン行政サービスの研究と内容の向上、(2)デジタル技術を活用した新たな市民サービスの研究と実現、(3)地域DXの実現に向けた研究と人材育成、(4)デジタルデバイド(情報格差)の解消に資するサービスの研究と実施、(5)その他、笠間市創生の推進に関することで3者が必要と認める事項-について連携する。

 第一弾事業として、市域が広い笠間市で大きな課題となっている「移動」に対する施策として「動く市役所」を開始する。「動く市役所」は、市役所から遠隔にある地域、移動困難者をはじめとする市民の行政サービスの向上を図るもので、2022年10月の笠間市での運用実証を経て、今回本番サービスを開始する。具体的には、オンラインでの申請手続き・相談などを可能にする日立のサービス「汎用デジタル窓口」を搭載した車両に、市役所職員が搭乗し、市内各所へ出向く移動型窓口サービスで、リモートで市役所の窓口に近いサービスを提供する。市民は車両内の大型ディスプレイで、ビデオ通話を使い市役所職員と会話しながら安心してマイナンバーカードなどの各種申請手続きや相談を進めることができ、必要な書類についても車両と市役所の双方に設置された書画カメラを用いてリアルタイムで共有して記入することが可能となる。

 3者は連携協定に基づき有効な市民サービスの研究や実施を進め、デジタルを活用した持続するまちづくりの実現に向け取り組んでいく。「動く市役所」は、行政手続・申請での利用に加え、今後は保健医療サービスへの活用や、民間サービスと連携したサービス提供範囲の拡大を推進するなど、さらなる市民の利便性向上と地域経済の維持、向上に向け活用方法を検討していく。

 今後もこの協定を通じて、第二弾・第三弾と市民のさらなる生活の質向上に向けた施策を進めるなど、3者で連携し人口減少時代への挑戦を続けていく。
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外部リンク

茨城県笠間市=https://www.city.kasama.lg.jp/

日立製作所=https://www.hitachi.co.jp/

日立システムズ=https://www.hitachi-systems.com/