今回のテーマは「Run everywhere. It's simply what we do.」で、普及とともに複雑化が進行しているハイブリッド/マルチクラウドの世界をシームレスかつシンプル化させるという、ここ数年ニュータニックスが提唱してきたミッションを具現化するための発表や展示が目立った。9日に行われたオープニング基調講演では、新しい機能や製品に関する三つの重要な発表があった。
2600名の参加者が
米シカゴ・マコーミックセンターに集まった
コンテナアプリ開発の迅速なサポートを可能に
一つめは「Nutanix Data Services for Kubernetes」。同社が提供するハイパーコンバージドインフラ「Nutanix Cloud Platform(NCP)」の一機能として提供され、オンプレミスやパブリッククラウド、エッジなど複数の環境を横断してクラウドネイティブなKubernetesアプリケーションとデータを管理する。この機能により、NCPユーザーはストレージのプロビジョニングやスナップショット、ディザスタリカバリ(災害復旧)などのオペレーションを、インフラのみならずKubernetesアプリケーションにも拡張することができ、Kubernetesアプリケーションの開発の迅速なサポートが可能になる。
またオープニング基調講演では、オンプレミスからパブリッククラウド(Microsoft Azure)へのワークロード移行を実施した、スコットランドの公共機関であるForestry and Land ScotlandのIT担当者が登壇した。Nutanix環境をパブリッククラウドに展開できる「Nutanix Cloud Clusters(NC2)」を活用することで、IT人材が不足している公共分野においても、ユーザーエクスペリエンスを損なうことなく容易にハイブリッドクラウド環境を構築できたとし、「Nutanixはわれわれのニーズをすべて満たしてくれた」と高く評価している。
ラマスワミCEOは、「インフラのサイロ化や複雑化が進行してしまったことで、世界中の企業が“アプリケーションのなだれ”の危機に直面している。ニュータニックスは顧客企業に対し、アプリケーションをどのインフラで動かすか、どんなインフラを何のために使うか、それらを選択する自由を提供することにコミットする」と語り、カンファレンスのテーマに掲げた「Run everywhere. It's simply what we do.」を実現するソリューションの提供にフォーカスしていく姿勢をあらためて強調していた。