理経は12月21日、仏ATEMEと新規販売代理店契約を結び、全世界で放送局と動画配信事業者の約1000社を顧客にもつ、ビデオ圧縮・配信ソリューションのグローバルリーダーであるATEME製品の販売を開始したと発表した。


　ATEMEでは、OTT、IPTVなどのさまざまなプラットフォームで低遅延・高品質な映像配信を通し、視聴者にとってストレスの少ないプレミアムな視聴体験を提供している。ライブ映像などの素材伝送を低遅延・高品質に配信する「TITANシリーズ」、動画配信サイトなどの視聴者の興味・関心に合わせた効率的な広告挿入を行う「NEAシリーズ」、ビデオ配信のオペレーションなど管理を行う「PILOTシリーズ」といった製品をそろえ、動画コンテンツの配信に欠かせない機能を一貫して提供する。

　また、同製品は特定のハードウェアに依存せず、汎用サーバーやパブリッククラウド上で動作するソフトウェアとなっており、専用機器の購入・管理にかかるインフラコストを節約できるため、二酸化炭素排出量の削減も期待されている。

　放送業界では、放送のIP化、同時配信、動画配信での4Kをはじめとする映像の高品質化、配信コスト低減など熾烈な市場競争が起きている。そのため、コンテンツ制作などのクリエイティブ面により多くの人的資源を投入するため、システム面の自動化や省人化の需要が高まっている。

　今回、グローバルメディア企業の多くを顧客にもち、業界の最新技術をいち早く実装・提供してきたATEMEの製品と、これまで培ってきた理経のSIerとしての経験を掛け合わせることで、放送業界のニーズと課題に対する最適ソリューションの提供を実現する。

　今後は、日本国内の放送局や動画配信事業者に向け、設備の新規構築や更新に伴う需要に対し提案活動を行っていく。