クラウドコミュニケーションプラットフォームを提供するTwilio Japanは12月8日、記者会見を開き、今後の事業戦略を説明した。顧客エンゲージメントを高めるためには、顧客データの収集・管理によってパーソナライズされたサービス提供が重要になるとの見解を示し、アライアンスの提携などで顧客データプラットフォームを強化させていくとした。
今野芳弘社長(右)と正木寛人・プロダクトマーケティング担当
同社の正木寛人・プロダクトマーケティング担当は、企業が顧客獲得コストを抑えるためには、リアルタイムに顧客のニーズを把握し、最適なタイミングでマーケティングを行うことが効果的と説明。その上で、データを活用して顧客の全体像を把握することが重要とし、同社の今後の注力領域として「顧客データプラットフォームのテクノロジーを充当させていく」と語った。
具体的な取り組みとしては、米Qualtrics(クアルトリクス)、米Snowflake(スノーフレイク)とデータ連携し、データの収集、管理を高度化したと紹介し、「データ連携に関しては今後も他社との提携を進める」と話した。
このほか、同社が提供するコンタクトセンター基盤の機能拡充に向けたアライアンスの提携にも力を入れていくとし、「コンタクトセンターの事業領域では、われわれの持つテクノロジー以外にも、さまざまなユースケースを満たすテクノロジーがある。そうしたテクノロジーとの連携を模索していく」とした。
販売戦略については、同社の今野芳弘社長は「現在、直販による販売で成果を上げており、人員の数だけではなく、能力の面でも強化を図っている」とし、一方で「パートナーの存在も重要になる。複数のソリューションを用いて、広くDXを推進したいという顧客は増えており、ニーズに応えられるパートナーを探していく」と語った。(大畑直悠)