DevOpsの支援プラットフォームを提供するジェイフロッグ(イスラエル)は、日本市場での浸透を本格化させている。日本法人であるJFrog Japanのトップに就任したビッキー・チャン・ジェネラル・マネージャーは6月2日の事業戦略説明会で、販売提携を結ぶSB C&Sを経由した再販売に積極的に取り組む方針を示し「SB C&S、リセラーとの“co-sell”(共同販売)を重点的に取り組んでいきたい」と意気込んだ。市場開拓にはパートナーによるユーザー教育、技術支援が重要であるとし、エコシステム全体の拡充も進める考えだ。
JFrogプラットフォームは、ソフトウェアのソース管理から配布までのソフトウェア開発ワークフローを一元的に管理できる。具体的にはバイナリリポジトリ管理、CI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)、デプロイ、各段階でのセキュリティ機能などのソリューション群で構成される。全世界では7000社以上の顧客を有しているという。
ビッキー・チャン ジェネラル・マネージャー
SB C&Sとは昨年9月に提携。マーケティングや営業活動などを展開しており、「案件はものすごく増えている」(チャン・ジェネラル・マネージャー)という。
エコシステムの拡大に向け、販売代理店、リセラー、技術パートナーを問わず、開拓を強化する姿勢も示した。現在、本社でパートナープログラムを計画しており、国内でも今後公開していく。戦略としては「自動車・製造」「金融」「ハイテク」の3業界に注力するとし、2025年までに各業界のトップ10のうち、8社への導入を目指す目標を掲げた。
説明会では、三宅剛史・シニアDevOpsアクセラレーションエンジニアが、プラットフォームの概要や、新ソリューションとなるIoT向けDevSecOpsツール「JFrog Connect」などを紹介した。JFrog Connectはエッジデバイスにおけるソフトウェアのデプロイをより円滑に、セキュリティを確保した状態で実行できるプロダクトで、三宅エンジニアは「開発者の作ったものを、エッジデバイスに一気通貫で届けることができる」と話した。
(藤岡 堯)