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AWS CSV利用リファレンスを共同で更新、日立システムズなど6社が無償提供
2022/01/18 14:30
CSVは要件や監査事項が複雑で、AWS環境の活用方法も含めて整理する必要があり、AWSパートナーベンダーにより、CSV適用の考慮に必要となる「医薬品医療機器等法対象企業向けAWS利用リファレンス(AWS CSV利用リファレンス)」と「AWS供給者アセスメント・監査適用リファレンス」の2文書を作成し、16年1月から提供してきた。
クラウドサービスの利用者は増え続け、安全性の高いサービスが求められるようになっている。このことから、AWSではインテリジェントな脅威検出でAWS環境を保護できるサービス提供や、参照すべきホワイトペーパーの更新を行っている。こうした変化に対応するため、今回、6社が共同で二つのリファレンス文書を更新した。特に、長年にわたりCSV対象システムやAWSの環境構築に携わってきたキヤノンITソリューションズ、EPクロアが加わったことで、より実践的なリファレンスとなった。これにより、AWSの活用をさらに促進するとともに、AWSを活用した製薬・医療機器企業向けITソリューションの拡販を図る。
また、昨今の製薬・医療機器業界では、ビッグデータを活用した新たなビジネスチャンスの創出や、PIC/Sなどの国際基準や各国の規制への対応、さらなるコストの最適化など、ビジネス環境の変化に柔軟・迅速な対応が求められている。AWSはセキュアで柔軟性があり、低コストで高品質なクラウド環境をグローバルに迅速に展開可能であることから、6社はAWSのクラウド環境を活用したソリューションの展開をさらに加速する。
更新した2文書は、CSV適用時に役立つ「AWS CSV利用リファレンス Ver2」と「AWS供給者アセスメント・監査適用リファレンス」として提供し、これらのリファレンスとソリューションにより、6社は顧客の事業拡大や課題解決をサポートしていく。
「AWS CSV利用リファレンス Ver2」は、厚労省の「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」に従い、自社のコンピュータ化システム管理規定に基づいて、システムの検証を必要とする顧客向けに、AWS環境の要件整理の考え方や回答を網羅している。同リファレンスでは、AWSの担当範囲、システムインテグレーターや顧客の担当範囲を明確化し、CSV適用にあたっての考慮点のポイントを解説。また、21年3月にAWSから公開されたホワイトペーパー「GxP関連システムにおけるAWS製品の使用」を考慮している。
「AWS供給者アセスメント・監査適用リファレンス」は、AWS環境のサプライヤーチェックリストの考慮点と要点をまとめている。同リファレンスでは、AWSの担当範囲のインフラストラクチャー・サービス供給者としての適格性を整理している。
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