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キヤノンMJ、セキュリティ対策ソフト「ESET」個人向け製品の最新版を提供、在宅勤務やネット利用向けに機能強化
2020/10/23 12:40
セキュアーブラウザーは、入力データの暗号化やアドオンの無効化により情報窃取を防ぎ、安全にブラウザーが利用できるようにする機能。従来は金融系のWebサイトを対象に、ユーザー自身でサイトを登録する必要があったが、最新版ではブラウザーの起動方法や接続先のサイトの種類を問わず、デフォルトで機能を有効化する。これにより追加の操作などがなく手軽にセキュアーブラウザーの機能を利用できるようになった。また、セキュアーブラウザー利用時のアドオンが4段階で制御できるようになり、セキュリティレベルに応じて柔軟な対策がとれるようにしている。
Password Managerはパスワードの管理ツールで、パスワードの生成、強度や重複有無の確認などが基本機能として行える。最新版ではパスワードの漏えいをチェックする機能を搭載。データ漏えい確認サイト「Have I Been Pwned」と連携し、100億件以上の既知の漏えいデータと照合した上で、合致するパスワードがある場合にはユーザーに通知して変更を促し、情報漏えいによる被害を未然に防止できるようにする。
ホームネットワーク保護は、ホームルータおよびそこに接続している機器の安全性を確認できる機能。ホームルータに接続されている機器を可視化することで不正な機器が接続されていないかが把握できるほか、ホームルータや接続機器に不要なサービスが動作していたり、脆弱なパスワードが設定されていたりなどの脆弱性をチェックすることができる。最新版では接続機器の検出精度を向上させ、新しく発売された機器などに対して、より高い精度で検出・分類ができるようにしているという。
最新版は、基本製品の「ESET セキュリティ ソフトウェア」、サポート付きの「ESET インターネット セキュリティ まるごと安心パック」、上位製品の「ESET スマートセキュリティ プレミアム」の3製品のWindows用プログラムで利用できる。なお、Password Managerの機能は上位製品のESET スマートセキュリティ プレミアムに搭載されている。
キヤノンMJのセキュリティソリューション企画本部セキュリティソリューション商品企画部セキュリティソリューション商品企画第一課の柄川怜氏は、最新版について、新型コロナウイルス禍の外出自粛によるオンラインサービスの利用増加や自宅ネットワークを利用した在宅勤務の広がりなど、「コロナ禍における生活様式の急激な変化に対応して機能を強化した」と説明。同社が9月に実施したアンケート調査では、自宅でのテレワーク時に使用する端末として、「会社支給のPC」(57.1%)と同程度に「私物のPC」(55.7%)を挙げる人が多かったといい、「個人PCについてもセキュリティ対策を考える必要がある」と指摘している。(前田幸慧)
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