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NEC、データから物事の因果関係を探索・分析するサービス事業を開始

2020/10/05 16:55

 NECは10月2日、さまざまなデータから物事の因果関係を探索・分析するサービス事業を開始すると発表した。同事業は、NECの子会社で新事業創出を推進するNEC Xによる初の成果となる。

「因果分析ソリューション causal analysis」のWebページ

 NEC Xは、シリコンバレーのスタートアップ・エコシステムのなかで、NECの人材と最先端技術を核に、アントレプレナー(起業家)やベンチャーキャピタルの参画を促し、アクセラレーター(加速支援者)などの支援を受けながらオープンイノベーションによる新事業創出を推進している。

 NECは、この取り組みの最初の成果として、日本国内で物事の因果関係を探索・分析する事業を立ち上げ、「因果分析ソリューション causal analysis(コーザル アナリシス)」の提供を10月から開始する。また、同ソリューションをマクロミルが先行採用し、同社のサービスとして、市場調査や購買動向調査によるデータを分析する「因果探索を活用したデータ分析サービス」を提供している。

 北米をはじめとする海外向けには、NEC Xの新事業創出プログラム「NECアクセラレーター プログラム」により設立したInguo.io(イングオ)とのパートナーシップを通じてサービスを提供する。

 今回のcausal analysisには、NECの最先端AI技術群「NEC the WISE」の一つである「因果分析技術」を活用している。同技術は、従来は仮説を基に手作業で分析していた因果関係の構造を、さまざまなデータから自動的に抽出できるもの。これにより、分析にかかる試行錯誤の時間を大幅に短縮し、要員の負荷を低減するだけでなく、人手では見つけるのが困難な多数の因子間の因果関係について、間接効果を含めて探索することができる。

 また、分析者の主観によらないデータ分析が可能になるため、分析の質を向上し、より的確な販売促進戦略や顧客満足度向上に向けた施策の立案などを支援することができる。さらに、技術開発の初期段階から顧客が簡単に利用できることを意識し、提供形態としてクラウドサービスも用意している。

 NECは、causal analysisを先行してマーケットリサーチ業界向けに、また今後は製品開発・顧客リレーション強化・人材管理・経営管理・公共政策など幅広い分野に提供していく方針。同社では、Inguoとのパートナーシップなども通じて、今後3年間で100社への導入を目指す。
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外部リンク

NEC=http://jpn.nec.com/