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ソニー、AI・クラウド活用した放送・映像制作リモートソリューション
2020/09/10 17:31
Media Analytics Portalは、ソニー独自の技術を含む多様なAIエンジンを統合的に活用し、映像編集・管理などの制作ワークフローを効率化するクラウドサービス。同サービスでは、オブジェクトの認識や音声の盛り上がる箇所の認識など、多様なソニーの技術を生かしたAI分析エンジンに加えて、他社製AIエンジンも統合的に活用することができる。
例えば、スポーツのスタッツデータ(選手のプレー内容に関する統計データ)とAIエンジンの解析結果を組み合わせて多角的な分析も可能。これら解析結果をソニーの各種映像制作システムと連携させることで、ハイライトシーンやメタデータの自動生成など映像制作ワークフローの自動化を図ることができる。
日本国内では、コンテンツ管理システム「Media Backbone NavigatorX」が6月からクラウドに対応しており、Media Analytic Portalと連携することで様々なコンテンツの管理から収録、編集、活用まで、より効率的なワークフローを実現する。
ライブ映像制作のIPソリューションのアップデートでは、リモートカメラ「BRC-X1000」「BRC-H800」「BRC-X400」で、9月からポジション情報(パン・チルト・ズーム・フォーカスなど)をリアルタイムに出力する機能(Free-Dプロトコル)に新たに対応する。この機能により、カメラの映像をAR/VRシステムと容易に組み合わせて編集可能となる。
また、IPカメラエクステンションアダプター「HDCE-TX30」の有償アップデートを実施する。同製品は、既存のシステムカメラと組み合わることで、HD映像・音声信号などの双方向伝送に対応し、中継先など放送局から離れた環境での機動的なリモート制作を実現するもの。新たに21年3月リリース予定の有償4Kアップデートソフトウェア「HZCE-UHD30」を追加することで、システムカメラ「HDC3500」との組み合わせで高画質4K映像のIP伝送にも対応する。
このほか、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受けている映像制作業界の人々への支援策の一環として、放送局のライブ番組制作に用いるスイッチャー「XVSシリーズ」をリモートで操作・制御できるアプリケーションのトライアル(試用)提案を、国内外の顧客のニーズに合わせ今春から行っている。これにより従来、番組制作の中枢を担うスタジオ副調整室内で行っていた番組の収録・放送等に関わるセットアップやスイッチング操作を自宅や遠隔のスタジオなどから行うことが可能となる。すでに、欧州、北米の大手放送局やスポーツ番組制作用中継車、韓国のeSports番組制作などでも活用されており、局内のスタッフの人数を減らすなど感染予防などにも役立てられている。
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