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モスバーガーのレジでロボット接客を試験導入、客との会話は遠隔で人が担当
2020/07/14 17:09
モスフードサービスでは、18年11月にセミセルフレジ、19年12月からフルセルフレジを一部店舗で導入し、人手不足の解消への対応を進めてきた。同時に、時代にあったモスバーガーらしいホスピタリティの形を追求し、テクノロジーを活用しながら、人ならではのあたたかみのある接客について研究を続けている。今回のオリィ研究所との協力によるOriHimeを活用した実証実験では、レジ対応のキャスト(店舗スタッフ)がその場にいなくても、注文時の応対を介した人と人のあたたかいコミュニケーションの実現を目指す。
OriHimeは全長約23cmの分身ロボットで、子育てや介護、身体障がいなどの社会的ハンディキャップにより外出困難な人の分身として、遠隔地であってもあたたかみのあるコミュニケーションを可能にする。また、オリィ研究所は「あらゆる人たちに、社会参加、仲間たちと働く自由を。」というビジョンのもと、外出困難な人々の社会参画を目的にサービスを展開している。
今回の実験では、モスバーガー大崎店の店頭に時間限定(平日14時から18時)でOriHimeを1台設置し、会話を楽しみながらじっくり商品を選びたい人に向けた「ゆっくりレジ」を稼働する。パイロットは、顧客と会話しながら注文の受け付けを担当し、決済は有人レジで行う。今後、システムを改良することで、OriHimeを通じて注文から決済までを行えるよう機能を拡張する予定。
また、昨今の新型コロナウイルス感染症によるソーシャルディスタンスなど、社会環境の変化に即した対応が外食業界にも強く求められている。同社では、今回のゆっくりレジの成果をもとに、ドライブスルー注文への応用や自走式ロボットによる配膳業務などを検討していく計画。これらについても、今年度内の実験開始を視野に入れている。
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