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災害時の情報伝達を迅速に、理経が「統合型防災情報配信システム」を提供

2020/05/26 10:00

 理経(猪坂哲社長)は5月26日、自治体から地域住民に対し、多様化する情報の伝達を迅速に低コストで実現する「統合型防災情報配信システム」の提供を開始すると発表した。

統合型防災情報配信システム

 統合型防災情報配信システムは、自治体の担当職員が一度にさまざまな媒体から住民に情報を迅速に配信することができるシステム。配信には、一極集中機能、SNS(Twitter、Facebook)連携機能に加え、テキストから音声を作成する音声合成機能などを利用する。また、これらのソフトウェアに加え、同社で長年取り扱ってきた無線LANアクセス機器の技術を核に、サーバーなどを含めた自営ネットワークを構築する。敷設には、自治体の地形特性に応じた提案を行う。

 一極集中機能では、屋外スピーカーへの音声配信、エリアメール、自治体のウェブサイトへの掲載、さまざまな媒体へ一度に配信することが可能。それぞれ独立したシステムで操作が煩雑だった情報の配信を迅速に、簡単に行うことができる。配信予約機能で任意の時間に配信することも可能となっている。

 音声合成機能では、テキストを基に音声データを作成することができる。その都度、担当職員が肉声で配信する必要がなく、声の大きさ、話す速度などを一定に保つことができるため、聞き取りやすくなっている。放送した音声データは、特定の電話窓口に問い合わせることで再度確認でき、聞き逃しにも対応している。

 SNS連携では、自治体のもつTwitter、FacebookなどのSNSアカウントと連携して、災害情報を配信できる。

 自営ネットワークの構築では、自治体の指定する避難所を無線LAN機器で結び高速な双方向通信ができ、安定した通信を実現する。また、IP電話網を整備すれば、災害時に安否確認などによる電話回線の混み合いによる影響を受けることがない。IP告知システムを用いることで、学校や公民館など避難所の放送設備とも連携し、緊急放送を広範囲に伝えることも可能。さらに、海岸、土砂災害警戒区域などの危険箇所にネットワークカメラを設置することで、ネットワーク経由で役所の災害対策室で確認するなどの用途でも活用できる。

 価格は3000万円から。発注から約6カ月をめどに導入が可能。同社では、人口が5万人以下の小規模な自治体を中心に、ハードウェア、ソフトウェア、保守業務など含めて提案していく考え。
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外部リンク

理経=http://www.rikei.co.jp