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NEC、今年の新卒社員から役割別報酬水準に切り替え

2020/03/13 12:14

 NEC(新野隆社長)は3月11日、21年4月入社の新卒採用から、優秀な人材に対して学歴別初任給ではなく、本人が担う役割に応じた報酬水準で処遇する新たな仕組みを導入すると発表した。


 具体的には、「データサイエンス」「サイバーセキュリティ」「DXビジネス」「AI創薬」などの分野での一部のキャリア採用(経験者採用)ポジションについて学歴・職歴を問わない形で募集する。学生のもつスキルと入社後に担う役割をマッチングし、成立する場合はキャリア採用ポジションの格付けで採用、職務ベースで月収を設定する。

 NECは昨年、新卒を含む若手のトップ研究者を対象に市場価値を考慮した報酬上限のない「選択制研究職プロフェッショナル制度」を導入した。また、今年の春季交渉で労働組合が要求する大卒初任給の現行比3000円増に満額回答するなど、人材獲得に向けた取り組みを強化している。今回の仕組みの導入は、こうした取り組みの一環となる。

 さらに同社は、組織と人材の力を最大限に生かすための制度改革や環境整備を「人への投資」として進めている。昨年は、自分のキャリアを自ら切り開き、成長する意欲を高める仕組みとして社員の職務経歴と各組織の募集ポジションを社内公開し、ジョブマッチングを図る「NEC Growth Careers」を導入した。今年は、全社員が時間・場所を問わず多様な学習が可能なオンライン動画学習サービス「LinkedInラーニング」を新たに導入し、社員自らの成長・学びを後押しするほか、デジタルビジネスをけん引するために必要なマインドセットやスキル習得を目的にDX研修を拡充する。

 また、多様な人材が自律的に最適な働き方を選択するため、コアタイムのないフレックスタイム制度や全社員を対象とした回数無制限のテレワーク制度を導入済であり、必要な社員全員にPCとスマートフォンを支給、外部から社内ネットワークに約6万人が同時アクセス可能な仕組みを整備している。

 NECでは、市場や顧客だけでなく、学生や社員から選ばれ続ける会社になるためには、多様な人材一人一人への成長機会の提供やフェアな評価、挑戦する社員がベストを尽くせるような環境整備が従来以上に重要になると考え、引き続き「人への投資」を重点的に行っていく方針。
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外部リンク

NEC=http://jpn.nec.com/