ニュース
【セミナーレポート】有力商材で新たなビジネスの世界を!週刊BCNが名古屋でSIer・リセラー向けのセミナーを開催
2020/02/26 17:43
冒頭、事業構想大学院大学の渡邊信彦・教授が「Society5.0時代の地方創生、ITベンダーが知っておくべきこと」と題して基調講演し、人の価値観が多様化したり、コミュニティが変化したりしている今の時代では「これまでのように首都圏のコピーを地方に持っていく手法はもう通用しないし、ありふれた事業では地方の課題は解決できない」と指摘した。
その上で「これからの時代は、情報プラットフォームで都市全体を扱うことがテーマになってくる。ITベンダーは、人材不足の解消などが社会で実現された後、何が起きるかを見据えたソリューションを考えることが重要。受け入れる決断を持ってオープンイノベーションの加速に取り組み、新しい発想によって課題を新しい価値に変えていくことを考えてほしい」と訴えた。
続くITベンダーのセッションでは、セキュリティ製品を提供するウェブルートとアンラボ、NASを手掛けるSynology Japan、ビジネスチャットを提供するChatworkの責任者らが登壇し、各社の製品の特徴や顧客への提案ポイントなどを紹介した。
ウェブルートエンタープライズ 営業本部の渋井政則・本部長は「誰もが参入可能なSecurity as a Service - Webroot Managed Service Provide プログラムの紹介」をテーマに講演。企業向けのセキュリティ製品「Secure AnyWhere Business Endpoint Protection」やパートナープログラムを紹介し、「SIビジネスに比べると、大きな商売を狙うことには向いていないが、ストックが増えていくため、中長期的にみると収支の予測がしやすくなる。いったん顧客に契約してもらうと、その後も継続となるケースは多い。セキュリティの知見はわれわれがサポートするため、参入のハードルは低い」と呼びかけた。
Synology Japan 営業部の阿部光太郎・セールススペシャリストは「ビジネス規模別 Synology NAS の提案方法」について説明し、「すべての企業にとってデータは財産。われわれは、企業の規模を問わずに安全なデータ保護・管理方法を提供できる」とアピールした。自社製品の特徴については、ファイル共有機能のほか、バックアップ機能などを備えていることを挙げ、規模別の製品群を示した。
アンラボ 営業部の宮本明・営業部長は「中小企業市場における『V3 Security for Business』の展開とアンラボのパートナー戦略について」と題して発表した。昨年10月にリリースした日本版のエンドポイントセキュリティ製品「V3 Security for Business」については「クラウド型なので、管理サーバーが不要で運用コストが安い。多機能で管理の手間がかからない点も特徴だ」と解説し、「日本では、22年末までに300社のビジネスパートナーと提携し、3万社の顧客獲得を目指す」と強調した。
Chatwork 事業推進本部ソリューションセールス部パートナーセールスチームの薮内智志氏は「ビジネスコミュニケーションから見直す働き方改革」について説いた。「日本でのビジネスチャットの普及率は23.7%で、米国や英国に比べると低く、圧倒的にメールが使われている」と指摘し、ビジネスチャットを導入することで「会話に近い形で効率的なやりとりができ、働く場所や時間を気にせずコミュニケーションを取ることができる」とした。約25万社が導入しているChatworkが評価されている点として使いやすさを挙げ、「中小企業の非IT企業を主なターゲットにしている。チャットを入口に企業のIT活用を進めていきたい」と語った。
セミナーの最後には、国際大学グローバル・コミュニケーション・センターの砂田薫・主幹研究員が「超スマート社会に向かうメガトレンド」をテーマに特別講演した。第5世代移動通信システム(5G)と6Gなどによって超スマート社会が実現した場合、「産業の境界はさらになくなり、人間・顧客中心のプラットフォーマーの時代がくる」とし、「個別・専用的な技術の開発が進む一方、複数のシステムを連携させるような全体最適のアプローチが重視されるようになる」との見通しを示した。
会場では、レノボ・ジャパンが、テレワークで活用できる360度カメラを搭載した会議システムのほか、薄型軽量のディスプレイやノートPCなどを展示し、来場者が性能について質問するなどしていた。
- 1
関連記事
【セミナーレポート】週刊BCNが松山市でSIer・リセラーのためのビジネスセミナー開催、DX支援に役立つ最新商材が一堂に