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アドバンテック、本格化する産業用エッジIoT 独自イベントでエッジ対応製品を紹介
2019/11/21 09:00
週刊BCN 2019年11月18日vol.1801掲載
アドバンテックが得意とする製造などの領域は、比較的IoTの導入が進んでいる分野。故障検知や不良検知といったユースケースが数多く出てきている。一方で従来のIoTソリューションでは、収集したデータをクラウド上で処理する構成が主流だったのに対し、レスポンスやコストの課題が表面化したことでエッジ側にコンピューティングリソースを置くエッジコンピューティングに注目が集まっている。
インテルの幸村裕子・インダストリ事業本部技術統括部IoTスペシャリストは、「2022年にはIoTで生成されるデータのうち半分以上がエッジで処理されると予測するデータもある。現場に近く低遅延なオンプレミスエッジと、コアネットワーク設備がありデータを収集しやすいネットワークエッジをユースケースによって使い分ける必要が出てくる」と指摘する。
そうした中、同社はディープラーニング向けアクセラレーションボードの「VEGAシリーズ」などのエッジコンピューティング製品を展開してきた。今年12月から来年にかけて、エッジでのAI処理を支援するエッジ推論システム「AIRシリーズ」の製品ポートフォリオを拡充していく。
また、同社では近年、IoTデバイス管理ソフトやセキュリティサービスなどを一括して提供する産業用IoT向けプラットフォーム「WISE-PaaS」の拡販に注力するなどハードウェア以外への投資を強めている。アドバンテックの井桁晶子・インダストリアルIoTグループディレクターは「当社はバリバリのハードメーカーだが、ソフトも強化していくことでクラウドベースの事業展開を考えているユーザーを包括的に支援できるようになっている」と強調した。(銭 君毅)
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