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ネットジャパンとダイワボウ情報システム、「キッティング作業効率化の手順、教えます」、全国セミナー開催
2019/10/17 09:00
週刊BCN 2019年10月14日vol.1796掲載
キッティング作業効率化手順を解説
ネットジャパンが提供するActiveImage Deploy USBは、同社のイメージバックアップツール「ActiveImage Protector」の技術をベースにつくられた製品で、USBメモリを使ってクローニング(複製)ができるキッティングツール。SIer、VAR向けにPCやサーバー用のツールとして2018年3月から提供している。ActiveImage Deploy USBを活用することでキッティング作業の時間短縮、負荷削減を図ることが可能だが、その前段階として最適なマスターPCを作成しておく必要がある。その作成方法について問い合わせが多く寄せられていたことから、ネットジャパンではパートナーとともに、現場のエンジニア向けにキッティング作業の効率化方法を解説するセミナーを全国各地で展開している。8月にダイワボウ情報システムの主催により仙台で開かれたセミナーでは、ActiveImage Deploy USBだけでなく作業用PCの準備段階の作業を含め、「当社製品が3割、(マイクロソフトが提供するシステム準備ツールの)『Sysprep(シスプレップ)』やマスターPCづくりの話が7割」(佐藤執行役員)で構成し、デモを用いながら解説した。
特に、キッティング手法について、佐藤執行役員はSysprepを実行することの重要性を指摘。「Sysprepは端末固有の情報を初期化してそのイメージを再利用するためのツール。Sysprepを使わずに端末を複製した場合、端末固有の情報が複製されてしまい、(ライセンス上)問題が生じる可能性がある」として、PCのキッティング作業時は「最低限、Sysprepで一般化することが必須」だと説いた。
一方で、Sysprepを実行してマスターイメージを作成した後には、マイクロソフトのAIアシスタント「Cortana(コルタナ)」の設定やWindows Updateが必要になり、こうした作業に「20分程度かかる」(佐藤執行役員)という。そこで、Sysprepの自動応答ファイルを作成してマスターイメージに組み込むことで「初期設定を自動化することができる」として、この作業手順を紹介した。
「作業が簡単」なキッティングツール
セミナーでは、ActiveImage Deploy USBについても説明。「作業が簡単」なことが特徴で、手持ちのUSBメモリを使用して、デプロイ用のUSBメモリをワンクリックで作成。そのUSBメモリを使用すると画面の指示に従うだけで複製を完了できる。これにより、キッティング作業におけるエンジニアの負荷を削減し、作業を効率化できるという。また、キッティング事業者は、復元専用のUSBメモリを作成して顧客に配布することも可能。ワンクリックで復元できるため、PCの納品後にトラブルなどが発生した際でも、顧客自身でもとの状態に戻すことができるとして「手離れが良く、(業者の)人件費の削減にも役立つ」(佐藤執行役員)という。
実際にActiveImage Deploy USBの使用手順も解説。デプロイ用USBメモリの作成では、「基本的に設定しなければいけないのは、USB一本で何台復元するかということだけ」と言い、そのほか必要に応じて重複排除やパスワードの設定、復元用USBメモリの作成などを設定。その後、自動で設定される様子や、リストアする様子をデモで示した。
ライセンスは、「ActiveImage Deploy USB Plus」と「ActiveImage Deploy USB」の2種類を用意。両方ともキッティングするイメージの作成とデプロイ用USBメモリの作成が可能だが、復元用のUSBメモリを配布する場合には「Plus」のライセンスを購入する必要がある。セミナーの最後、佐藤執行役員は、「(ネットジャパンのウェブサイトから)評価版をダウンロードしてほしい」とアピールした。(前田幸慧)
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