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アナリストが示す画像活用の最適解 画像解析技術導入前のデータ検証サービス――アライズ アナリティクス

2019/08/29 10:00

週刊BCN 2019年08月26日vol.1789掲載

 KDDI傘下でデータ解析コンサルティングサービスを提供するアライズ アナリティクスは、ALBERTと共同でAI画像解析技術の導入検証サービス「Quick Image Analysis」を開発し、6月25日から提供している。

堀越真映
ディレクター

 同サービスは、画像解析技術の本格導入を検討する企業をターゲットとした検証サービス。ユーザーが実際に所有する画像データを基にアナリストが解析を行い、ユーザーの課題に適用できるか、最適なモデルを構築できるか、などのレポートを提供する。料金は250万円から。データ提供から最短1カ月でレポートを納品する。その後のシステム化やチューニングを希望する場合は別途対応する。

 近年では、オープンなAPIによって低価格でスモールスタートできるようになってきた画像解析技術の活用だが、アドバンスドサイエンスディビジョンの堀越真映ディビジョンディレクターは「低価格なサービスでは物体の有無を判別することに限られていた。企業で求められるユースケースは異常検知や独自商材の認識などで、新たにモデルケースを作る必要がある」とする。

 高度な画像解析技術のニーズが拡大する一方で、高額なサービスに手を出す前にしっかりと検証したいという企業が増えている。

 特に製造や小売り、社会インフラ事業者、警備事業者などの業種から問い合わせが増えており、明確な課題を持つ事業者が多いという。しかし、「課題があるとわかっていても、分析の分野で詳細な方向を設定できる企業は少ない」(堀越ディレクター)ため、画像解析の知識を埋めるサービスが必要になるという。

 同サービスのコストは相談内容によって変動するが、大企業から中小企業までが検討できるように設定した。堀越ディレクターは「データ分析は継続していくことが重要で、われわれは成果の見込めそうなユーザーについては、引き続き支援していきたい。そのために間口を広く設定している」と意気込みを語った。(銭 君毅)
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