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シュナイダーのセキュアパワー事業、リーダーも代わり心機一転
2019/08/10 09:00
シュナイダーは、これまでのIT事業部を今年1月にグローバルでセキュアパワー事業部に名称を変更。これまでIT事業部を引っ張ってきた松崎耕介氏がバイスプレジデントとしてセキュアパワー事業の責任者を務めた。ところが6月に松崎氏が退職。その後任として、6月に入社、バイスプレジデントに就任したのが多田氏だ。
セキュアパワー事業は、無停電電源供給(UPS)の「APC」ブランドを展開する電源関連ソリューション向けのビジネスと、デジタル技術を活用したエネルギー管理ソリューションなどを手掛けている。主な顧客は、データセンターや製造、電力を中心とするエネルギーなどの企業だ。
多田バイスプレジデントは、シュナイダーの強みについて「IT(デジタル)とOT(電力)の両方の観点を持っている。デジタル化と電力は密接な関係にあり、変革が起きている。しかもその変革が集中から分散へ移行している点も似ている」と話す。デジタルの領域では、クラウドへの集中型ITから、エッジコンピューティングを活用した分散型へと移行している。それと同じように電力もグリッド(集中電源)からエッジグリッド(分散電源)へシフトしている。つまり、デジタルも電力も、分散した環境での運用管理が課題になっているという。
こうした状況を踏まえ、シュナイダーは統合管理プラットフォーム「EcoStruxure」を展開している。EcoStruxureは、ビルディング、データセンター、工場/プラント、電力グリッドの四つの分野にフォーカス。構成はエッジデバイス、それをまとめるエッジコントロール、そしてアプリケーション/アナリティクスの3層構造としている。シュナイダーはこのプラットフォームを軸に、製品やソストウェアベースのソリューション販売とクラウドベースのサブスクリプション型サービスの二つのビジネスモデルを用意した。
多田バイスプレジデントは「デジタル化によって拡大するマーケットに引き続き注力する。APCブランドが強い分野として中小規模データセンター、企業内ITシステム、シュナイダーの強みが生かせる分野として大規模データセンター、IIoTやIoTなどのNon-ITに取り組む」と話す。特にNon-ITは、シュナイダー内の他部門と連携したソリューション開発などを進めていくという。
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