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ZEDI活用でEDIサービス伸長へ 他システムとも連携し高付加価値化狙う――富士通エフ・アイ・ピー
2019/07/11 09:00
週刊BCN 2019年07月08日vol.1783掲載
同社は1982年からEDIサービスを開始した老舗。流通業界を中心に顧客基盤を広げ、現在の「TradeFront」シリーズは小売約250社、卸・メーカー約3万社が利用しているという。宮崎暁久・EDIビジネス事業部EDIビジネス部長は「小売業に限っては約5割のシェアを獲得している。また、金融EDIも長くやっていて実績が豊富だ」と強調する。
ただし、経済産業省が流通システム標準化を進め、2007年に「流通BMS(流通ビジネスメッセージ標準)」を制定したことにより、「EDIサービスそのものは非競争領域になった」(岡克哉・ビジネス推進本部販売推進統括部エンタープライズサービス推進部長)という課題もある。
そこで同社は近年、周辺サービスの機能向上に取り組んできた。今年6月に開始したZEDIを活用した新サービスもその一環で、TradeFrontの商取引情報とZEDIから取得する入金情報を自動照合し、売掛金や卸・メーカーが小売りに支払う販促支援金の入金消込を自動化する。宮崎部長は、「流通業界ではこの部分の業務負荷が長年課題になっていたため、ユーザーからの期待は大きい。ZEDI稼働後にいち早く具体的なサービスをリリースできたのは、流通に加えて金融EDIでも実績とノウハウがあったことが大きかった」と手応えを話す。
同社ではさらに、分析サービスの「ValueFrontAnalytics」や、EOB端末による店舗発注システムの「ValueAnswer EOB」、ポイントシステムやキャンペーンの仕組みをSaaSで提供する「ValueFront ポイントサービス」といったほかの自社サービスをTradeFrontと組み合わせた提案を強化していく方針。さらに、受発注業務には紙が使われるケースがまだまだ多いことから、「AIを活用した他OCRサービスなどとも連携し、業務の自動化に近づけていきたい」(岡部長)としている。(本多和幸)
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