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第23回中国国際ソフトウェア博覧会が北京で開幕、「一帯一路」で発展へ
2019/06/28 16:30
博覧会は中国工業情報化部と北京市政府の共催。同部の苗〇(土へんに于)部長は開幕式に寄せた祝辞で、「中国は、世界のソフトウェア産業の発展にとって重要な柱になっており、ソフトウェア産業は、常に国内経済のさまざまな産業の最前線にある」と強調。そのうえで「一帯一路を中心に、ソフトウェア分野の技術や規格、人材の国際交流、より高度なレベルでの革新的な協力を推進する」と呼びかけた。また、産業インターネットやビッグデータ、人工知能(AI)などの新興分野に焦点を当てるほか、産学官の連携や新しいエコシステムの育成なども進めるとした。
また、ソフトウェア産業を取り巻く環境については「ソフトウェアの技術がクラウド化やプラットフォーム化、サービス化を加速させ、グローバルのソフトウェア産業はオープンイノベーションエコシステムを育成している」と指摘。さらに「世界の主要国は、新たな競争優位性を築くためにソフトウェア産業を発展させ、開発の主導的役割を掌握しようとしている」とし、各国の動向に警戒感を示した。
一方、北京市政府の陳吉寧市長は「ソフトウェアは、インターネットやビッグデータ、クラウドコンピューティング、AIなどを派生させ、革新と開発を促進し、質の高い経済社会開発を促進するための重要な保証になる。われわれは、高品質の開発を加速するために、革新と開放、活力、応用に焦点を合わせ、高品質な発展を加速させる」と力を込めた。
今年のテーマは「インターネット世界の融合が、デジタルの未来を加速させる」。開幕式ではこのほか、日本のロボット工学者で、中国科学院外国人院士の福田敏男氏も講演した。中国メディアによると、博覧会は、中国のソフトウェアとITサービスの領域で最も歴史があるイベントという。
展示エリアでは、阿里巴巴集団(アリババグループ)や米マイクロソフトなどの大手企業をはじめ、国内外の約320社が出展。中国各地の省や市、香港などのブースもあり、地元企業が揃って製品やサービスをアピールした。
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