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専門性の高い領域で強まる直販指向に対応 協業でセキュリティ事業の競争力を強化――TISとラック
2019/05/16 13:00
週刊BCN 2019年05月13日vol.1775掲載
ラックは、セキュリティ領域に強いSIerであり、約800人のセキュリティ専門の人材を抱える一方で、間接販売の販路拡大にも取り組んできた。だが、セキュリティ領域は専門性が高くなってきており、「近年では直販指向が一層強まる」(ラックの齋藤理・取締役専務執行役員)傾向にある。
この状況を踏まえて、セキュリティ領域のビジネス拡大に力を入れているTISは、単なる間接販売ではなく、ラックとの協業という形で直販と同等の体制を整えた。また、今回の協業により、「総合的なニーズに対応できる」(TISの岡本安史・取締役専務執行役員サービス事業統括本部長)ようになることへの期待も大きい。
今後については、金融や産業、公共などの業種への対応を順次進めていく。金融は金融庁、産業は経済産業省、自治体などの公共は総務省と所轄官庁が異なる。そのため、業種に合わせたセキュリティの各種ガイドラインが、所轄官庁から示される。各種ガイドラインに準拠した業種別セキュリティ対策のテンプレートを用意することにより、ユーザー企業が導入しやすいセキュリティソリューションの提供を目指す。
TISは、ラックとの協業をテコにクラウド&セキュリティ事業セグメントで2020年度に200億円の事業規模にしていく方針である。(安藤章司)
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