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“第二情シス”とデジタルビジネスを推進 “脱日常”で斬新な発想を引き出す――NTTデータ
2019/05/16 11:00
週刊BCN 2019年05月13日vol.1775掲載
デジタルビジネスの推進に当たっては、アジャイル方式を主軸としたシステム開発の手法を採り入れ、システム基盤はクラウドを主体としている。このため、従来型のウォーターフォール方式とオンプレミス環境での開発とは、どうしても「文化的に相容れないもの」(冨安寛・システム技術本部長)があった。
そこで、ユーザー企業には既存の情報システム部門とは別に、デジタルビジネスを専門に推進する“第二情シス”に相当する組織を作ってもらい、NTTデータは専門家を当てる。働く場所は、既存のオフィスとは趣を変えた環境を用意。文化的なものも含めて従来の“日常”とは切り離し、「これまでの延長線上とは違う斬新な発想で臨む必要がある」(平岡正寿・システム技術本部デジタル技術部長)と考えたためだ。
例えば、国内では東京・六本木のモダンなビルにデザインスタジオを構え、「ドイツでは和のテイストを基調としたデザイン、イタリアでは日常から切り離したファッションセンスあふれるデザインをそれぞれ採り入れている」(平岡部長)と話す。
開設から1年近くを経た、六本木のデザインスタジオ「AQUAIR(アクエア)」は、当初の予想以上にユーザー企業からの引き合いが多く、スタジオ増設も視野に入る。ただ、「今のまま増設すると、マンネリ化してしまう恐れがあるため、まったく違う環境も検討している」(平岡部長)と、あくまでも“脱日常”に注力していく。
世界15カ所のデザインスタジオのノウハウや知見を共有し、国内における「デザインビジネス専門家の養成に力を入れる」(竹内徹・システム技術本部デジタルテクノロジ推進室室長)。直近は約100人体制だが、2021年度には200人体制へと拡充。デジタルビジネスの推進によるグローバルでの受注貢献額については、足下の300億円から600億円へと倍増を目指す。(安藤章司)
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