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中小薬局の課題解決へ 在庫管理で薬局のリスクを軽減――メディカルシステムネットワークとファーマクラウド
2019/02/14 11:00
週刊BCN 2019年02月11日vol.1763掲載
調剤薬局の医薬品購入を支援するメディカルシステムネットワーク(田尻稲雄社長)は、発注機能を備えた薬剤在庫管理システム「薬VAN」を展開する。薬VANは、オークラ情報システム(山下眞吾社長)が開発したシステムで、適正在庫の自動計算や発注点自動管理機能のほか、不動在庫や期限切迫品を色別に表示する在庫管理機能を備える。適正な量を発注することで返品、急配に対する卸会社のコストを削減でき、薬局の不動在庫を抱えるリスクの軽減にも貢献する。メディカルシステムネットワークのSCM事業本部ネットワーク営業部の中島成康氏は、「導入により不動在庫を削減でき、1000万円ほどコストを抑えることができた例もある」と効果について話した。
同じく在庫管理システムを提供しているのが、2016年12月に設立したベンチャー企業のファーマクラウド(山口洋介社長)だ。ユニークな点はインターフェースにグーグルのスマートスピーカーを採用していること。在庫管理システム「Med Share(メドシェア)」のデータと薬局向けGoogle アシスタント対応アプリ「ファーマシストオンライン」をリンクさせることで、音声により自薬局の調剤情報を問い合わせることができる。なお、Med Shareはグループ内の薬局の調剤情報を検索できる機能を備え、急な欠品の際にはグループ内の薬局からシェアしてもらうなどの対応ができる。
山口社長は「調剤中は両手が塞がり、キーボードやマウスの操作ができない。音声で操作することで、作業負荷を約5分の1ほど削減できる」と話す。(山下彰子)
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