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新商材で業種攻略へ RPAやAI、ERPなどを切り口に需要を喚起――コンピューターマネージメント
2018/11/29 12:00
週刊BCN 2018年11月26日vol.1753掲載
直近の事業セグメント別の売上構成比は、金融と産業の業種向けビジネスがそれぞれ3割、ITインフラとSAP関連ビジネスがそれぞれ2割を占める。RPAは国内外の主要ベンダー製品を取り扱っており、慢性化する人手不足を緩和する手段として「金融、産業を問わず引き合いが非常に多い」(常深雅稔・取締役兼執行役員)と手応えを感じている。業務分析を強みとするコンサルティングファームと連携して、ユーザー企業の業務プロセスの見直しから実際のRPAの実装まで、ワンストップで提供する取り組みにも力を入れている。
AI/分析系では、日本IBMの「Watson」のビジネスパートナーとの協業や、NECの顔認証技術の活用などを想定している。AIは主に経営や業務分析に応用。顔認証では、例えば療養型の病院や介護施設で、施設内を歩いている人が誰なのかを顔認証で特定。徘徊傾向がある認知症の老人だった場合は、施設担当者がサポートに出向くなどの対応をしたいという「具体的なニーズがすでに寄せられている」と話す。
もう一つ、注力しているのがSAPのERP製品群だ。今年8月にはSAPの中堅・中小向けERP「Business ByDesign」の認定パートナーの資格を取得。これまで手薄だった西日本方面へのビジネス展開にも力を入れる。この11月には、高松市にオフィスを開設し、「早いタイミングで九州地区にも拠点を開設するとともに、地場ベンダーとの協業も進めていきたい」(飯田啓仁・ERPシステム部部長)と鼻息が荒い。Business ByDesignの販売では、向こう3年間で10社からの受注を目標に掲げている。
また、顧客サポートを強化するためヘルプデスク業務を担うBPOセンターも拡充し、Windows 10への移行に伴うサポートやキッティング需要もしっかり捉えていく。
CMKは、大阪に本社オフィスを構えているが、早くから首都圏での営業活動にも力を入れてきた。「全国展開を積極的に推し進める」(竹中社長)方針の下、東京と仙台、広島などに拠点を置いてきた。RPAやAI、SAPをはじめとする新商材を足掛かりに、さまざまな業種・業態への営業を強化。大阪を起点として、東日本、西日本の両エリアで営業活動を充実させ、ビジネスの成長につなげていく。
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