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Power関連事業が2桁増に 既存需要を掴む、新規開拓には課題――日本IBM
2018/11/15 11:00
週刊BCN 2018年11月12日vol.1751掲載
Power Systemsは、旧AS/400の流れを汲む「IBM i」、UNIX系の「AIX」「Linux」の3つのOSに対応しているが、「どのOSを使っているユーザーもバランスよく売れている」と久野統括部長は話す。
日本IBMは、最新CPUの「POWER9」搭載のサーバー製品を矢継ぎ早に投入しており、この10月26日には、Power Systems最上位機種「E980」の国内第1号ユーザーとして家具販売のニトリホールディングスに納入したと発表。同社は、「AIX」をベースに自前で作った業務アプリケーション資産を、ほぼ手直しなしで継続利用できる新旧Power Systems間の「資産継承のしやすさ」(ニトリホールディングスの荒井俊典・ICTインフラ戦略担当ディレクター)を評価した。
既存ユーザーの旺盛な更改需要に支えられる一方、x86サーバーやクラウドサービスを使うユーザーの新規獲得には課題感が残る。
日本IBMでは、スケールアップ型のPower Systemsと、スケールアウト型のクラウドとはアーキテクチャーが大きく異なり、「競合するものではない」(黒川亮・コグニティブ・システム事業開発部長)と役割分担ができると指摘。例えば、コンテナ型仮想化の技術進展によって、オンプレミスとクラウド間のアプリケーションの可搬性も高まっており、アプリケーションの特性によって使い分ける提案に力を入れる。
また、Power Systemsの一部機種では最新CPUのPOWER9と、エヌビディアのGPUと統合することでスパコンに匹敵する演算能力を発揮。近年ニーズが高まっているAI(人工知能)やIoTデータ分析ニーズに対応する製品開発も推進。こうした取り組みによって既存ユーザーの更改需要と新規ユーザー獲得の両立を目指していく方針だ。(安藤章司)
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