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働き方改革のすすめ 週刊BCN主催セミナーでソリューションを提案――レコモット
2018/08/02 15:00
週刊BCN 2018年07月30日vol.1737掲載
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レコモットが示す改革へのステップ
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代表取締役CEO
東郷剛氏
また、働き方改革を進めていく過程で改革すべき点はたくさんある。しかし、制度や社則の見直し、風土の改善、働く場所の整備など、そのほとんどは一朝一夕にできるものではない。そこで、東郷氏は働き方改革を行う上でのポイントとして、ICT環境の整備をあげた。まずはICT環境を導入し、どこでも働けるシステムを整える。そうすることで、改革を推進する原動力になるのだ。
最も安全なのは端末にデータがないこと
ICT環境を整備していく際、気になってくるのは、やはりセキュリティだろう。BYOD(私用デバイスの業務利用)が増加した今、業務で利用されている全ての端末を企業が管理することは難しくなってきている。そこで、レコモットが注目したのはBYODにしろ、CPD(会社支給のデバイス)にしろ、取り扱われる情報資産は企業のものであること。「極端なことをいえば、データやアプリを守りさえすれば、デバイスを守らずとも情報漏えいは起きない」と東郷氏は語る。端末には情報を残さずシステム側でアプリやデータを守れば、万が一、盗難や紛失が起きても情報漏えいは起きない。BYOD、CPDにかかわらず高いセキュリティを実現できるのだ。今回、レコモットが提案するのは同社が提供する「moconavi」と、米スプラッシュトップが展開する「splashtop」である。moconaviの特徴はMDM(モバイル端末管理)とMAM(アプリ・データ管理)を切り離しているところにある。MDMと一体型のMAMではリモートワイプがセキュリティの前提となっていたが、一般的にリモートワイプの成功率は4~12%と低い。しかし、端末にデータがなければその必要がない。一方のsplashtopは、遠隔で業務端末を操作できるため、こちらもデータを残さずにリモートワークが可能だが、キーボードのないデバイスでは操作性に難があった。これをmoconaviでカバーすることであらゆるデバイスを網羅したかたちだ。
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デジタルビジネス
ソリューション事業部
課長
天羽啓司氏
NTTデータが導入 その効果は?
moconaviとsplashtopは、NTTデータが提供するデジタルワークスペースサービス「BizXaaS Office」のオプションとしても提供されている。「どこでもワークスペース」をコンセプトに仮想デスクトップやファイルサーバー、Exchangeメールをサービスとして提供することで働き方改革を支援する。このサービスはNTTデータが2008年から推進してきた働き方改革の取り組みがベースとなっており、自社内には3万台が導入されている。さらに、サテライトオフィスにも導入することで、年間平均労働時間が10年前と比較して約160時間削減でき、一人あたりの生産性も3年間で11%向上したという。NTTデータのデジタルビジネスソリューション事業部課長の天羽啓司氏は「システムの導入を終え、制度を変えた。現在は社員が実践している段階。環境を整備したあとは、社員のマインドをどう変えていくかが大きなポイントになる」と導入後の要点を語った。moconaviとsplashtop
moconaviはレコモットが提供するクラウド型MAMサービス。その核となる考え方は「端末に、データを残さない」というものだ。メール、アドレス帳、予定表、ストレージなどビジネスにおける全てのコンテンツを、クラウドやシステムとセキュアに接続することで、端末にデータを残すことなく安全に利用できる。データが残らないことから紛失・盗難時におけるデータ漏えいの心配がない。さまざまなクラウドサービスやグループウェアにも対応しており、ビジネスで利用する主なツールはほぼ使える。料金は年間契約でオープン。オンプレミスでも、クラウドでもサポートを受けられる。スプラッシュトップが提供するsplashtopはあらゆる端末からMAMを通して会社の端末にアクセスできるようになるモバイルワークソリューション。低遅延な画面転送により、業務端末と同じ画面をBYODでストレスなく操作できる。料金は月額800円。
moconaviとsplashtopをセットで導入する際は、レコモットやそのパートナーから、NTTデータの「BizXaaS」のオプション提供を受けることができる。
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