ニュース
同社初のネイティブ4K対応 レーザー光源プロジェクター――セイコーエプソン/エプソン販売
2018/06/28 16:00
週刊BCN 2018年06月25日vol.1732掲載
販売店施策を強化し売り上げを伸ばす
セイコーエプソンの小川恭範・執行役員 ビジュアルプロダクツ事業部長は「世界のプロジェクター市場を解像度別にみると、高解像度モデルの構成比が伸びている。4000ルーメン以上のプロジェクターの光源別市場規模の推移をみると、レーザー光源の需要が高まっている」と話す。市場のニーズの高まりに応えて今回、高解像度でレーザー光源を採用した新モデルの投入につながったという。
EB-L12000Qは、3840×2160のネイティブ4Kパネルを同社として初めて搭載。3LCD方式の高い色再現性と精細感を実現する。明るさは1万2000ルーメン、コントラスト比は250万:1。内部の冷却システム構造を抜本的に見直すことで小型化を実現した。
販売戦略についてはエプソン販売の小川浩司・取締役 販売推進本部長が説明した。同社では2016年に営業部隊の強化、再編を実施した。関東、関西にある営業部隊の下に、デモンストレーションを専門に行う部隊、設置などのバックアップを行う部隊をそれぞれ設けた。営業、デモンストレーション、バックアップの三つの部隊が一丸となって販売店をサポートすることで、設計が必要な難しい案件を一般販売店が提案・販売できるようになったという。
小川取締役は「一般販売店から声をかけてもらえる件数がデモ・バックアップ部隊を設ける前と比べて20%ほど伸びている。販売網別の売上構成比では、特約店は3割、一般販売店は7割。一般販売店の売り上げが伸びることで、全体の売り上げに貢献している」と語った。また、新製品の発売に合わせて、営業部隊の人員を強化するほか、デモンストレーション用の実機を数多く用意した。
今後は、プロジェクションマッピングを中心とした空間演出用途の提案を強化していくという。エプソン販売の蟹澤啓明・販売推進本部 VP MD部 部長は「プロジェクションマッピングというとイベントなど、華やかなシーンをイメージする販売店が多いが、例えば企業の受付に企業ロゴを投影したり、工場の作業台に作業ガイドをマッピングすることもできる。使用用途、活用範囲が広がっている。このことを販売店に伝えていきたい」と話す。
また小川取締役は「販売店がプロジェクションマッピング市場に入りやすいよう、プロジェクターとコンテンツ、設置サポートまで含めたパッケージ製品を今後提供する予定だ」と話し、新規市場の開拓を強化している。(山下彰子)
- 1