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CAD市場を掘り起こす――アシストエンジニア
2018/06/28 12:00
週刊BCN 2018年06月25日vol.1732掲載
“残存者利益”で売り上げ1.5倍に
宮川支社長は、CAD/PLM(製品ライフサイクル管理)開発のPTCジャパンで、長年CAD販売を担ってきた。CAD販売に力を入れる販売会社が減っていき、「製造業ユーザーが置き去りになっている状況は、PTCジャパン時代から感じていた」と話す。こうしたことを受けて、今年4月、アシストエンジニアの協力を得るかたちで、宮川氏が中心となって東京支社を立ち上げた。東京支社ではPTCジャパンのCADやPDMを中心に、東日本地域のユーザーの掘り起こしを進める。西日本地域は岐阜市にある本社が担う。
CAD/PDMは、製造業ユーザーが全社の製造データを一元的に管理する情報基盤を見直す際に買い替えるケースが多いという。逆に言えば、そうした大がかりな基盤整備を行うタイミングでないとCADは売りにくいジレンマを抱えているのが実情だ。「CADを専門に販売している営業マンが、3か月間、1度も受注がない――こともざらにある。販売会社の多くはCAD販売の専門組織を取りやめ、他の製品の販売担当者が兼任するケースが多くなっている」と、宮川支社長は指摘している。
兼任者が増えると、CAD/PDMの専門的な知識を維持するのが難しくなる。外資系が多いCADベンダーの日本法人のサポート力にも限界がある。そこで、アシストエンジニアではCAD販社を支援するかたちで「販売会社との連携」にも力を入れていく。外資系CADベンダーと日本の製造業ユーザーの間に入って橋渡し役になるとともに、CADの専門的知識をCAD販社に提供することで、販社同士の“横の連携”にも取り組む。
宮川支社長は、CAD/PDM市場の掘り起こしによって、「向こう3年間でアシストエンジニア全体の売り上げを1.5倍程度に伸ばせる」と手応えを感じている。(安藤章司)
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