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2020年に向けて教育ICTが加速 今年の目玉はオリパラ教育――New Education Expo実行委員会
2018/05/17 09:00
週刊BCN 2018年05月14日vol.1726掲載
教育ICT市場では、2020年に学習指導要領が改訂されることを受け、大学の入試改革、小学校の新しい英語教育やプログラミング教育など、教育現場が大きく変わろうとしている。NEE 2018では、昨年に引き続き、大学入試改革、大学入試に備えた高等教育の改革、小学校で始まる外国語、プログラミング学習を大きなテーマとして扱う。また、児童・学生だけではなく、教員の労働負荷を軽減する校務システムの活用事例なども紹介する。
高井尚一郎事務局長
背景に映るのはデジタル顕微鏡で拡大表示したミジンコ
例年、同イベントには教育関係者が多く来場するが、高井尚一郎事務局長は、「地域のなかで教育の重要性が注目されていることを感じる。学校は有事の際には地元住民の避難所になる。そのため、教育のためだけではなく、非常時には住民も使えるネットワークの構築に取り組んでいる自治体が増えている。学校を教育拠点としてだけ捉えるのではなく、地域のコミュニティの一つと捉えてほしい」と語り、自治体の情報政策部門の担当者や議員など、幅広い層の来場に期待している。
また、20年に開催する東京五輪に向けた「オリンピック・パラリンピック教育」も注目を集めている。「五輪の事前キャンプの誘致を行っている自治体が増えている。現地の子どもたちと海外の選手との交流が増える。学校の授業では、選手たちの国、競技などを調べる学習が行われるようになるだろう」と話し、NEE 2018ではICTを有効に使える独自の教室空間「フューチャークラスルーム」で五輪を絡めた調べ学習のライブ授業を実施する予定だ。
このほか、東京会場の映像を配信するサテライト会場が、昨年の札幌、旭川、仙台、名古屋、広島、福岡、宮崎に沖縄が加わり、計8会場となった。
高井事務局長は「大きく教育が変わっていくなかで、すべての情報が全国に行き渡っていないと感じる。現場の先生、教育委員会、首長、政策を決める方、こうした方々に教育現場のよりリアルな内容をぜひ体験してほしい」と話す。(山下彰子)
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