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IoT時代に向け SOC支援を強化――トレンドマイクロ

2018/04/12 09:00

週刊BCN 2018年04月09日vol.1722掲載

2018年の事業戦略を発表

 トレンドマイクロ(エバ・チェン社長兼CEO)は3月28日、2018年の事業戦略発表会を開催した。今年で創業30周年を迎える同社は今回、IoTを背景とした「つながる世界」を安全にすることをキーワードに掲げる。

エバ・チェン
社長兼CEO

 多数のデバイスがインターネットにつながり、マルウェアも増加するが、セキュリティ人材の育成は簡単ではない。エバ・チェン社長は、「セキュリティの専門家がより生産性を発揮できる」ことがサイバー脅威への対処に最も効果的であるとし、今年の事業戦略として、「SOCの効率を高めていくことがポイント」だと強調。大三川彰彦副社長は日本でのビジネス戦略として、「新規領域・新サービスの拡張する」と話した。

 SOCの支援は、企業規模別に推進する方針。中小企業・コンシューマに対しては、ISPや通信事業者がオペレーションを担うと想定し、キャリアグレードの製品を開発する。中堅・準大手企業はMSSPにSOCをアウトソースするとして、MSSP向けに「MDR(Managed Detection and Response)」を開発・提供する。大手企業には自社が保有するSOCの運用を支援するEDRソリューションなどを提供する。加えて、最近では大企業で「IoT SOC」を設立するケースが増加しているという。このIoT SOC向けに、デバイスを管理する仕組みとしてブロックチェーンを活用。また、5Gネットワークのセキュリティ対策として、通信事業者向けにNFV環境で動作するセキュリティVNF「Trend Micro Security VNF」を提供。これを用いて、デバイスの種類に応じたセキュリティポリシーを動的に割り当て、セキュリティ対策を実現するとしている。
 

大三川彰彦
副社長

 このほか、国内ビジネスにおける法人向けの注力施策として「XGen IPS(TippingPoint)」ビジネスの本格的な立ち上げを行う。大三川副社長は、「ネットワークの異常検知を容易にする新しいIPSとして立ち上げていく」と意気込む。

 また、セキュリティ製品間の連携に向け、パートナーとの連携を強化する方針。さらに、IoT向けには、デバイスとネットワーク向けのソリューション展開を推進する。デバイス向けでは、通信事業者やIoTサービスプロバイダ、IoTデバイスメーカーと協業。IoT機器向けセキュリティソリューション「Trend Micro IoT Security」を提供することで、自動車やIoTゲートウェイ、監視カメラ、ロボットといった各機器に対するセキュリティ機能を実装する。ネットワーク向けでは、Trend Micro Security VNFを通信事業者へ提供し、通信事業者のネットワークサービスにセキュリティを組み込み、付加価値化を図る。(前田幸慧)
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外部リンク

トレンドマイクロ=http://www.trendmicro.co.jp