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「千里眼SaaS」の最新版をリリース テンプレートを10種類追加――アシスト
2018/01/18 09:00
週刊BCN 2018年01月15日vol.1710掲載
アシスト(大塚辰男社長)は1月9日、SaaS版の運用イベント分析プラットフォーム「千里眼SaaS」の最新版をリリースした。システム運用に必要なレポートテンプレートを10種類追加し、より多様なニーズに対応できるようになった。
田中英二課長(右)と本間裕基氏
千里眼SaaSは、Amazon Web Services(AWS)上に構築したBIプラットフォーム「Qlik Sense」を分析エンジンとして採用。日立製作所の統合運用管理ソフト「JP1」からデータを取り込み、システム運用時に発生するさまざまなイベントを多角的に可視化できる。
マウスクリックのみで使える操作性の高さも特徴。分析したい内容は、ユーザーが自由に作成でき、部品化した数10種類の計算式を組み合わせてカスタマイズすることが可能。データの取り込みからレポート作成に必要としていた時間や手間の大幅な削減が期待できる。
最新版では、ユーザーの声をもとに、想定外の遅延を確認したり、ジョブの異常に関する傾向を把握したりするためのレポートテンプレートを新たに加えた。提供中の8種類と合わせて計18種類のテンプレートが活用できる。さらに、Windowsのパフォーマンスモニタの情報を取り込めるようにした。利用可能なソースデータについては、順次、種類を増やしていく予定だ。
アシストは2015年10月から、千里眼SaaSの提供を始めている。現在、中堅から大企業の計5社が導入している。18年末までにさらに20社への導入を目指している。導入企業では、約10時間を必要としていた月次レポートの作成時間が5分の1になり、レポートを使った分析に注力できるようになったという。
アシスト東日本技術本部システム基盤技術統括部技術2部の田中英二課長と本間裕基氏は、「現状をみるだけではなく、過去から現在までのデータを活用し、システム運用の品質向上を支援することが千里眼SaaSのコンセプト」とし、「そもそもシステム運用の改善に着手できていない企業は多く、自社でログを解析し、ピンポイントでみている企業もある。千里眼SaaSでレポートの作成業務を効率化し、しっかりと分析のほうにリソースを充ててほしい」と話す。(廣瀬秀平)
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