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PCA戦略フォーラム2018 DXと働き方改革を支える APIエコノミー
2017/12/21 09:00
週刊BCN 2017年12月18日vol.1707掲載
業務ソフトメーカー大手のピー・シー・エー(PCA、水谷学社長)は、10月から12月にかけて、全国11都市でパートナー向けイベント「PCA戦略フォーラム 2018」を開催した。働き方改革やデジタルトランスフォーメーションのトレンドを、業務ソフトメーカーとしての事業戦略にどう組み込んでいくのか、PCAとしての答えを示した。キーワードは、「APIエコノミー」だ。(本多和幸)
「PCA FinTechサービス」を
1月にリリース
11月9日の東京会場で開会の挨拶に登壇した水谷社長は、今年の戦略フォーラムのテーマについて、「2019年は、なにごともなければ消費税改正と軽減税率の適用、元号改正が一度にやってきて、対応が大変になる。その前に取り組みを進めなければならないのが、働き方改革とデジタルトランスフォーメーション(DX)。これからの業務システムが対応を求められていることでもある」として、働き方改革とDXにフォーカスしていることを説明した。開会あいさつの壇上で佐藤文昭・取締役副社長を紹介する水谷学社長
そのうえで、昨年発表、今年1月に発売した中堅・中小企業向け基幹業務ソフトの最新版「PCA DXシリーズ」について、「少子化の影響により企業は人材の採用が年々難しくなっていて、生産性を上げなければならない差し迫った理由がある。そうした課題に対応するために、RPAなどソフトウェアロボットで業務を自動化していく考え方も必要になっていく。DXシリーズは、OCRを使ってファックスの情報を自動的にデータ化して仕訳するなど、生産性向上のためのソリューションを取り込んでいく」と、製品開発の方向性を解説した。
直近の機能向上としては、1月に「PCA FinTechサービス」の提供を始めることも明らかにした。SBIビジネス・ソリューションズのアカウントアグリゲーションサービス「MoneyLook」を採用した水谷社長は、「会計ソフト全般、公益法人会計や社会福祉法人会計、医療法人会計も含め、預金口座やクレジットカードのデータと連動して明細を取得し、仕訳データを自動で作成する。販売管理ソフトの『商魂』でも、入金消込みに対応ができるようになる」と説明した。
働き方改革、DXの実現に向けたこれらの各種取り組みのベースになっているのは、同社が昨年発表した「Web-API」だという。水谷社長は、Web-APIの連携サービスが40を超えたことも明らかにし、「PCAの製品ラインアップと他社のサービスを組み合わせることで、より幅広い業務を網羅して、新しい業務改善サービスを構築することが可能になった。APIエコノミーという考え方を前面に出し、パートナーとともにユーザーの働き方改革、DXを現実のものにしていく」と力を込めた。「はじまりはサイボウズのkintoneとの連携だったが、これが大変好評で、クラウド×Web-API連携のメリットをわかりやすく市場に説明することができた」と手応えを語り、Web-APIの活用拡大が追い風となり、クラウド版の「PCAクラウド」の販売数も伸びており、年明けにはユーザー数が1万社に到達する見込みであることも発表した。
また、同社の新たな経営陣として、佐藤文昭・取締役副社長を壇上に招き、集まったパートナーに紹介した。
士業パートナーの
コンソーシアム新設も
クラウドサービス推進機構
松島桂樹
理事長
PCA
園田信彦
戦略企画部部長
PCA
伊藤真一郎
パートナー&広域事業部次長
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